フジヤのミルキー

近所の床屋のような美容院へ髪を切りに行ったら、順番を待っている間にお婆さんがやってきた。

「今日は混んでますね……、わたしは92歳なんで、混んでいてもいちいち家に戻るのが面倒で……。ああ、これ皆さん食べてください」

そう言って差し出されたのはフジヤのミルキー。

ママの味だ。

今日は、ミルキーをもらったのは僕だけではなかったが、僕はなぜか昔からお年寄りにモテる。

5年ほど前に、西武鉄道の旧入間川橋梁を見に行ったときも、その場にいたおじいちゃんに金柑のど飴をもらった。

子供の頃も、向かいに住んでいた「石川のおじいちゃんおばあちゃん」から、よく飴をもらったなあ。

その頃から進歩していない、ということだろうか。