【南アフリカ】ダーバンへ23時間半の旅

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香港行きCX505便。この日は平成最後の日

さて、ずいぶん前の話になるけれど、4月30日から5月9日まで、南アフリカを訪れてきた。

旅行業界向けのオンラインニュースサイト、トラベルビジョンの特派記者としての仕事だ。ガイドブックの編集をやっていたこともあり、こうした業界誌の仕事もしている。

南アフリカは、日本からは距離があるものの、毎年2万人以上の渡航者があり、特に経済的に余裕のあるシニア層に人気のデスティネーションだ。南アフリカ観光局も日本を重視していて、例年5月に開催される旅行見本市「INDABA」に合わせて、メディアや旅行会社を対象にしたFAMツアー(Familiarization Tour)を実施している。INDABAを見てもらうことで、南アフリカや周辺諸国のさまざまな旅行素材を知ってもらい、またそれを報じてもらって、旅行商品作りに役立ててもらおうというわけだ。

例年は5月第2週に開催されているINDABAだが、今年は総選挙の関係で1週間繰り上がり、令和最初の10連休と重なった。会社員の人は、連休を丸々出張に充てるのは難しい。家庭の事情もあるだろうし、代休の取得が困難だからだ。一方、フリーランスの僕は、コストがかかって混雑する大型連休は取材の予定を入れないようにしている。おかげで、10日間の長期出張も引き受けることができた。

南アフリカへは、シンガポール経由、ロンドン経由、ドバイ経由などいくつかルートがあるが、今回は最短経路となるキャセイパシフィック航空での香港経由で向かった。成田空港を4月30日18時30分に出発し、成田〜香港間5時間、香港〜ヨハネスブルグ間13時間。これだけの長時間フライトは、学生時代にニューヨークから成田までユナイテッドに乗った時以来のことだ。その時の経験から、相当な苦行を覚悟していたが、思いのほか快適だった。

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香港行きの座席。右下のグリーンのランプが110Vのコンセント

機材は、どちらもボーイング777-300。成田・香港便は、座席の背面にモニターとコントローラーが付いているタイプで、110Vのコンセントも装備されていた。一方、香港・ヨハネスブルグ便は、コンセントの代わりにUSBコネクタが装備されたタイプ。ヨハネスブルグ便の方が新しいのかなと思ったが、参加者には座り心地など成田便の方が評判が良かった。

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香港行きの機内食。いつも思うけど炭水化物が多い

機内サービスに定評のあるキャセイだけあって機内食もなかなか美味しい。機内エンターテインメントも充実していたが、そちらは利用せず、iPadに詰め込んだ映画やドラマを見て過ごした。機内食を味わいながら軽くビールを飲み、NHK土曜ドラマ「トクサツガガガ」の一挙放送を半分まで見て仮眠。退屈する間もなく、アフリカ大陸が近づいた。

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iPadに好きなコンテンツを山ほど入れていったので飽きることなし。良い時代になった

かつて乗ったユナイテッド航空は、怒鳴り口調のおばちゃんCAにビクビクしながら、ひたすら時間を持て余していたものだ。この30年で、空の旅は大きく様変わりしていた。

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ヨハネスブルグ行きの座席。タブレットなどを差し込めるプラスチックのラックが装備されている

ヨハネスブルグのO.Rタンボ国際空港に到着したのは、5月1日の朝7時過ぎ。ここからさらに南アフリカ航空の国内線に乗り換え、INDABAの開催地であるダーバンに到着したのは11時。日本と南アフリカの時差は7時間なので、ほぼ23時間半の旅だった。

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ヨハネスブルグ行きの機内食。似たような料理だったけどつまみとしても優秀