香原先生を偲ぶ会2018

1月20日は、大学の恩師、香原勝文先生の命日。例年、1~2月の週末に、先生を偲ぶ会を開催している。日大芸術学部放送学科香原ゼミのOBと、経済学部ESSのOBによる共同の偲ぶ会だ。今回も、例年通り吉祥寺の中国料理店で行われた。

早いもので、先生が亡くなってから12年。偲ぶ会も、以前に比べるとこぢんまりとした規模になった。それでも、数年ぶりに参加してくれる人や、テレビ電話で地方から参加してくれる人もいて、なかなか楽しい同窓会になっている。

毎年、近況報告のほかに先生との思い出話や先生の武勇伝を披露するのがならわしとなっている。さすがに12年もたつと在学中の話題は減ってくるが、それでも考えてみるとあれこれ思い浮かぶ。

今回披露したのは、こんな話。

先日、鉄道ダイヤ情報の企画で、鉄道カメラマンの助川康史さんと四国を取材した時、原稿の書き方についてアドバイスを求められた。人にアドバイスできるほどのノウハウはないが、あれこれ考えて伝えたのは「結論から書くこと」。ただし、紀行文では結論も何もないので、転じて「一番書きたいことを最初に書いて、膨らましていくと書きやすいですよ」と話した。時間順に書いていくと、どうしても冗長になりやすく、書いているうちに疲れてしまうからだ。

この「結論から書け」は、香原先生の口癖だった。師匠の種村直樹さんが、「頭から順に書く」と言っていたのとは対称的で、修正がしやすいPC時代の今は、香原流の方が書きやすい。

香原先生は、「主題は3つにまとめろ」とも言っていた。面白いエピソードがたくさんあっても、全部詰め込むとうるさくなる。思い切って削ることも大切だ。これは、種村さんも「思い切って省く」と近いことを言っていた。

香原先生と種村さんの影響を受けて、今があるんだなあと、改めて思ったことだ。

来年は、香原先生の十三回忌。ここのところ連絡がつかなくなっていた仲間にも連絡をとって、久し振りに大きな規模でやりたいものだ。