WILLCOM CORE XGP 試験サービススタートへ

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 WILLCOMが、次世代PHSとして開発を続けてきた、「WILLCOM CORE XGP」のエリア限定試験サービスの概要を発表。27日から、都内の限定したエリア(上図参照)で、法人を対象に試験サービスを開始する。

 ようやく始まるのか、もうちょっとスピードアップしてくれると嬉しいなあ、というのが、正直なところだ。

 WILLCOM CORE XGPは、既存のPHSと同様、出力が小さく安価な基地局を大量に配置する「マイクロセル方式」の通信サービスだ。携帯電話と比べて、混雑しても通信速度が低下しにくく、低コストできめ細かいエリア展開が可能だ。ただし、基地局の整備に時間がかかる、地方でのエリア整備に不利といった弱点もある。

 通信速度は、当面理論値で20Mbps。現時点での実効速度は、ダウンロード18Mbps、アップロード11Mbps程度という。8Mbps程度の速度があれば、フルハイビジョンの映像をリアルタイムにダウンロード再生することができるので、いつでもどこでもハイビジョンを見られる時代が、すぐそこまで来ているというわけだ。

 世界共通規格であるWiMAXに近い技術のため通信チップを流用できたり、通信バックボーンがすべてIP化されている、すでに16万ものPHS基地局があり、その設備を流用できるといった、数々の利点があるWILLCOM CORE XGP。非常に楽しみな通信サービスだが、WILLCOM自体が小さな会社であるため、資金面や展開スピードの点で不安が残る。今の時点でも、ライバルであるUQコミュニケーションズに半年以上差をつけられているのが心配だ。

 対馬や会津の取材でも、イー・モバイルが圏外の中、余裕でバリ5だったWILLCOMのPHS。頑張って、なるべく早く全国の基地局がXGPに対応してくれるといいな。

 とりあえず、正式にサービスがスタートしたら、イー・モバイルから移行しようかと思っている。