姿を消した東大門運動場

Dondaemun01

 すっかり見晴らしが良くなってしまった、東大門運動場跡。10月27日午後の風景だ。

 長年にわたり、東大門市場を見守ってきたふたつの競技場は、今年6月までに、どちらも解体が終了した。跡地には、2010年を目標に、東大門デザインプラザ&パークが建設される予定だ。

 低いフェンス越しに工事中の跡地を見ると、発掘作業をしているのが見える。野球場の跡地から、17~18世紀の建物跡と思われる遺跡が出土したのだそうだ。東大門野球場と言えば、そのルーツは1925年に裕仁親王(昭和天皇)の成婚を記念して建設された京城運動場。その施設が、朝鮮王朝の建築跡に建設されていたとなれば、また日本批判の大きなネタにされるに違いない。

Dondaemun03

Dondaemun05

 競技場跡の北側では、やはり昨年解体された興仁スターダムの跡地に、新しいファッションビルの建設工事が進んでいた。

 1~2年もすれば、「東大門運動場」 の景観は、一変してしまうことだろう。

 最後に残った照明設備が、ここが競技場だったことを主張しているようだった。

Dondaemun04