銚子のイヌさん

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 毎年、正月はイラストレーターの岡本くんと写真を撮りに行くのが恒例の行事になっている。

 一昨年の後楽園・谷中、去年の都電荒川線に続き、今年は銚子電鉄に遠征した。

 この1年で、実に4度目の銚子電鉄だ。しかし、過去2回はいずれも「鉄子の旅」絡みの取材で、銚子電鉄自体には全然お金を落としていなかった。ずいぶんおいしい思い(笑)をさせていただいたのに、ちっとも収入に貢献していないのは銚子電鉄に失礼だ。

 昨年6月の「鉄子ツアー取材」では一応全駅下車を達成しているが、ひたすら駅に降り、駅だけを見るという横見スタイルであった。どんどん歩き、ひたすら脱線しながら乗り降りを繰り返す、自分のスタイルでも銚子電鉄を味わいたい。そんな気持ちで2週間ぶりに銚子を訪れた。

 四国の伊予鉄道にルーツを持つデハ801で出発。今日は、残念ながら鉄子電車の出番はないらしい。

 最初に降りたのは観音駅。タイ焼き屋を併設していることで知られる駅だ。朝から何も食べていない。カスタードと小倉あんをひとつずつほおばり、とりあえず満足。次の下り列車まで時間があるので、駅の周囲を歩くことにした。

 踏切の前に立つと、駅前の大通りを一匹のイヌさんがうろついているのが見えた。車道を何度も横断し、あっちへふらふら、こっちへふらふら歩いている。

 野良犬だろうか、と思ってよく見ると、首輪をしている。迷いイヌかもしれない。放っておくと、車にはねられるかもしれないし、保健所に連れて行かれることもあり得る。大変だ。

 そう思って近づくと、イヌさんは車道に面した民家の裏に入って行った。逃げるのかな、と思ってそっと近づくと、

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 ……ご自宅でした。しかもこの写真、表通りの歩道から写している。

 奴は、車道に面した塀のない家で、放し飼いにされていた。

 危なくないのだろうか。事故にあったり、ノラと間違えられて連れて行かれたりしないのだろうか……。

 しかし、僕たちはこの後、放し飼いにされた飼い犬を4匹以上見かけることになる。中には、渋滞で停まっている車一台一台に食いもんをねだる不届きイヌまでいた。どうやら銚子では、イヌさんは放し飼いにするのが基本のようである。

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とっても賢く、すぐに友達になった。

さて、再び電車に乗って、僕らは笠上黒生駅に向かった。気が向いたら続く。

コメント

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  2. TKC より:

    某徳島県の港町でも、ほとんどの犬が放し飼いっていう場所があった。
    県道沿いの倉庫前で、2匹が並んで寝ているとか。
    場所によっては、それが当たり前っていうところがあるんでしょうね。
    うらやましいような、ちょっと怖いような。