I出版での打ち合わせを終えて降りてくると、1階のホビーショップで古本市をやっていた。鉄道や飛行機、ミリタリーの本がずらりと並ぶ。ざっとワゴンをチェックすると、
この3冊が、きれいに並んでいた。
師匠である、レイルウェイ・ライター種村直樹氏の著作だ。
それだけではない。この3冊は、恥ずかしながらいずれも僕が「読者」としてばりばり本文に出てきてしまう作品である。
特に、真ん中の「日本縦断鈍行最終列車」には、中学生の僕が、トロッコ列車の中でタンクトップを着てピースサインをしているという、とてつもない写真が掲載されている。
部屋の掃除をしてたら、「菊池桃子ファンクラブ」の顔写真付き会員証が出てきたよ。
そんな気分だ(あくまでもたとえです)。
いずれも、倉庫へ行けば保管してある書籍だが、これも何かの縁だろう。3冊とも捕獲してきた。
仕事が一段落したところで、ぱらぱらっとめくってみた。懐かしさから、自然と自分についての記述に目がいく。
色の黒さは並ではない。
(中略)
「ブラジルからの留学生」と紹介したりすると、まず完全にだませたという。
(「気まぐれ列車も大増発」実業之日本社1992年)
「景さんがいなくなったら、急に晴れませんでしたか」
柴谷が、にこりとする。
(「青春18きっぷの旅」徳間書店1992年)
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p dir=”ltr”> ……どうやら、僕はこの15年全く進歩していないらしい。
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