清渓川を散策

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こちらに2004年6月の同じ地点の写真あり

 光化門から往十里まで、復元された清渓川の全行程約5.5kmを散策。

 清渓川を歩くのは1月以来だが、ずいぶん印象が変わっていた。夏を迎え、新緑や種々の花が美しいのもそうだが、川自体がだいぶ清流らしくなったように思う。

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初夏の日差しに映え、花も美しい

 以前散策した時は、いかにも人工的に再現した川に、お世辞にもきれいとはいえない黄色い水が流れているという印象だった。それが今は、川縁には水草が生え、川底には苔が生している。おそらく放流したものだろうが、気持ちよさそうに泳ぐ鯉や鮒も見かけた。両側の壁や、ビルをカットして川面だけ写せば、ソウルの中心にある川には見えない。

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立派な鯉も泳ぐ

 つい3年前まで、ここに老朽化した高架道路があって排ガスと騒音をまき散らしていたとは、今となっては信じられないほどだ。高架道路が閉鎖されたのは2003年7月1日。僕はすでに語学堂での留学を終え、ガイドブックの制作に奔走していた時期であり、このブログがオープンする5カ月前だ。なんだか、僕の留学が遠い昔のことのように思われた。

 清渓川の周辺では、再開発が急ピッチで進められている。ほんの1年前、僕が中古のテレビを購入した、東大門市場裏手の「黄鶴洞蚤の市」も、今はない。その場所では、巨大な複合施設「ロッテキャッスル」の建設が進んでおり、黄鶴洞の店主たちは、東大門運動場に設けられた「風物市場」で細々と営業を続けている。彼らは、完成したロッテキャッスルに入居するのだろうか? いかにもアジアらしい、こうした市場が消えていくのは、外国人の目から見ると寂しいことだ。

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東大門運動場(サッカー場)内に設けられた「風物市場」。かなりディープ。

 夏の日差しがかなり暑いが、橋の下は涼しく、5km以上を歩いても、さほどきついとは感じない。様々な形をした橋や、再現された朝鮮王朝時代の構造物、高架道路の橋脚の遺稿などが次々現れるのもいい。平日だけあって、遊歩道を散策する人は多くなく、ソウルにいることを忘れそうだ。おかげで、すっかり日に焼けてしまった。日本の友人たちに会うのが、ちょっと恐い。

 今は、水遊びは禁止ということになっているが、できれば場所を限定しても解禁してほしいものだ。あとは、魚釣りを楽しめるエリアがあると、個人的には嬉しいのだけれど。

 結局、光化門から往十里までの所要時間は、約4時間。終点である清渓川文化館から、地下鉄駅へのアクセスがわかりにくいのを除けば、なかなかお勧めできる散策コースと言えそうだ。さすがに5km歩くのは大変なので、光化門から東大門までと、東大門から文化館までといった具合に、半分程度の散策にするのが良いだろう。

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清渓川高架道路の橋脚が、3本だけ保存されている

コメント

  1. 作ってるときは知ってるだけに
    行って見たいのに、まだ行った事ない。
    綺麗な写真で楽しませてもらいました。

  2. かんりにん より:

    次は、いつ来ますかね?(^^)
    また、こっちでダッカンマリでも食べたいですね。