大きく長い今どきのドラマ鑑賞中。

 ここのところ、深夜はDVD鑑賞にふけっている。

 韓国で大ブームを起こし、日本でも安定した人気を誇る大河ドラマ。毎回40分ごろになると「ちゃんちゃかちゃんちゃか♪」と料理が始まる、あれだ。

 訳あってタイトルは言えないが、ひと言で言えば、大きくて長い今どきのドラマである。全54話もあり、気が遠くなりそうだが、「冬ソナ」「美しき日々」「ホテリアー」全64話を10日間で制覇した僕である。きっとやれる。

 このドラマは、韓国にいたときも時々見ていたが、ちゃんと1話からストーリーを追うのは初めてだ。「本来はやんごとなき家柄のはずの主人公が、貧乏したり虐められたり濡れ衣を着せられたりしながら、やがて成功していく」という、韓国ドラマ丸出しなストーリーながら、それを感じさせない丁寧な作りがいい。とくに、食材・料理に関する情報の正確さと奥深さは特筆に値する。

 韓国は、縁故社会と言われ、実力よりもコネが重視されるとされる。評論家の西尾幹二氏は、「マンガ嫌韓流」の中で、ある日本の銀行で韓国人次長に職員の採用を任せたら、縁故者ばかりを採用したという話を引用し、韓国人を「絶対的な身内優先」「村八分意識を持った」「可哀想な民族」と批判していた。

 西尾氏の批判(というか、マンガ嫌韓流という本の主張)は悪意に満ちたもので賛同できないが、100%間違っているとも言えない。たしかに韓国はコネ社会という面を持っている。だが、大きく長い今見ているドラマによると、韓国人はそうした「身内優先」意識を良しとしていないことがわかる。主人公たちは、努力と公明正大、友情を重んじる正直な人たちで、一族のコネによって権力を握ろうとする人たちは、基本的には悪役として描かれる。この構図は、日本人の道徳意識にもぴったり合致し、違和感なく感情移入できる。

 韓国人の身内優先意識には辟易させられることも多いが、大きく長い(ryを見ていると、僕たちと相通じる感性を持っていることを再認識させられる。

 それにしても、倍速モードを駆使して、1日6話ペースで見るのはきつい。主役を演じる女優が表情に乏しく、いつも同じに見えるのも困る。毎日寝るのは朝5時だ。西尾幹二まで引き合いに出しておいて、何喋ってるんだかわからなくなってきた。寝よう。

コメント

  1. min より:

    NHK総合でついに始まりましたね。
    くりはらさんのブログでおしんみたいと書かれていたのですが、
    第一回目は「大奥」みたいでもありました。
    中国では、ちゃんぐむを夫に見るなと止められた妻が川に飛び込んで自殺未遂したというバカなニュースもありましたが、一回目から面白くて、はまりそうです☆