税務署に行ってきた 2

「なるほど、わかりました。最後に帰国されたのはいつですか? そうですか。それなら、○○は△△で大丈夫ですから、××の税務署へ行かれて、これこれこのように手続きしてください。書類はこれとこれが必要で、ここにこのように記入してくだされば結構です。」
 某税務署の税務相談室。相談員のおじさんは、明快に答えてくれた。疑問は完全解決。税務署とは直接関係ない手続きも、わかる範囲で教えてくれ、非常に参考になった。さすがは相談員。説明がとても上手い。
 書類をしまい、お礼を言って席を立とうとした時である。
「それで、どうですか?」
 え? なんだろう。確定申告のことだろうか。
「ほら、韓国ですよ。どうですか、あちらの国は。住みやすいですか? いやあ、最近話題ですよねえ」
 ……韓流おじさんだったか!
 おじさんは、実は韓国にかなり興味を持っているらしかった。物価のこと、韓国人の気質のこと、料理のこと、統一教会のことなど、次から次へと質問が飛んでくる。
「冬はそんなに寒いんですか! じゃあ、旅行に行くなら暖かい時期がいいですかねえ」
「あの、ハングルという文字はどういうふうになっているんですか? ……はあ、はあ、なるほど、ローマ字みたいになってるんですか! なるほどねえ……」
 僕が相談員だったっけ。もしかして、「韓流相談室」とか書いてないだろうかと、扉の方をちらりと見た。
「父の遺産の相続のことでご相談がありまして……」
 となりの席からは税金の相談が聞こえる。どうやらここは税務署らしい。
「いやあ、勉強になりました。また何かあったら、ぜひよろしくお願いいたします。」
 税務相談室で相談員にこう言われた納税者は、僕くらいのものであろう。

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