淡島ホテルからの帰りは、ずっと行きたいと思っていた、沼津港深海水族館へ。
世界で唯一、シーラカンスの冷凍標本を展示していることで知られる水族館だが、2011年にオープンのニュースを聞いた時は、沼津とシーラカンスが結びつかなかった。正直に言えば、「駿河湾の水深が深い」ことに目をつけた役所あたりが作らせた、B級スポットなのかと思っていた。
実は、長年世界の水族館向けに深海魚を納入してきた石垣幸二館長らの情熱が生み出した、本気の施設だと知ったのは開館からしばらくしてからのこと。気がついた時には、沼津港深海水族館は、押しも押されもせぬ沼津を代表する観光スポットになっていた。先入観を持ってごめんなさい。
さて、深海魚の飼育には相当なお金がかかるのだろう。沼津港深海水族館は、入場料1600円とかなりいい値段だ。
「スルガ銀行ですが……」
水族館の前で、声をかけられた。長テーブルがひとつ置かれている。
「キャッシング専用カードを申し込んでいただけたら、深海水族館の招待券をさし上げます。年会費等は一切不要です」
銀行口座開設不要、印鑑不要、クレジット機能不要で、限度額50万円からのキャッシング専用カードとのこと。住宅ローンでも組まない限り影響はなさそうだし、スルガVISAデビットの愛用者でもあるので、申し込むことにした。
二人で3200円分の招待券を獲得。銀行も大変だ。
さて、深海水族館といえばシーラカンスが有名だが、僕のめあてはどちらかというとこちら。
ダイオウグソクムシ。
フナムシはあれほど苦手なのに、フナムシのお化けともいうべきダイオウグソクムシには惹かれるのだから、人間の感覚とは不思議なものだ。
かなり暗いところにいたが、うまくカメラを置ける場所を見つけ、2.5秒露出できれいに撮ることができた。
2階に上がると、マスコットの「シーラ爺」が出迎えるシーラカンスコーナー。
だが、最初に現れる展示動物は
カメレオン。
そして、
ハリモグラ。
よくわからない。
でもまあ、冷凍シーラカンスは確かにすごい迫力だった。
よくぞ、こんな標本が日本にいてくれたものだ。
だが、ここは沼津港。もし、南海トラフ地震が発生して港が大津波に襲われたら、この冷凍シーラカンスはどうなってしまうのだろう。
冷凍状態を維持したまま、数分で避難できる体制ができていれば良いのだけれど。
自宅へのお土産は、6000円以上するダイオウグソクムシたん。京都水族館で買ったオオサンショウウオたんに、相棒が誕生した。