淡島ホテルに宿泊

淡島ホテル

超能力者による念写……ではなく、春の爽やかな雨風にさらされる淡島ホテル

親戚を通じて、静岡県沼津市にある淡島ホテルの招待券をいただいたので、夫婦で宿泊してきた。

淡島ホテルは、駿河湾に浮かぶ淡島に位置するリゾートホテル。昨年のリニューアル以降安くなったらしいが、それでも最低3万円からという高級ホテルだ。バブル時代末期の1991年にオープンして以来、「経済界の大物」や「フランスのシラク大統領」など、とにかく偉い人に愛用されてきたらしい。

部屋は全室スイートルームとも言える豪華さで、広すぎて逆に落ち着かない。素晴らしいお天気に恵まれたので、外出はあきらめソファの隅っこでスマホをいじって過ごした。

淡島ホテルの部屋

部屋やバスルームからは、駿河湾越しに富士山の絶景が見られる……らしいが、僕が行けばこんなものである。

富士山ビュー、のはず

これほど高級なホテルでは食事も本格的だ。レストランは、メインダイニングと日本料理店の2カ所があり、ディナーはフレンチイタリアン、鉄板焼き、寿司、日本料理の4種類から選べる。料金は、いずれも1万4500円(税サ別)。

招待券に含まれるのは宿泊代だけで、食事は当日決済しなくてはならないと思っていたら、実は2食とも含まれており、しかもフレンチイタリアンを予約してあった。

淡島ホテルはとても人気があるので、予約は半年以上前に済ませてあった。そのため、まあなんというか、何を予約したかすっかり忘れていたのである。

食事代が込みだと気付いたのは翌朝の精算時で、いったいいくらになるのかと戦々恐々としていた。到着前は、コンビニでカップ麺でも買っていくかと半ば本気で話していたのは内緒である。

ディナー

メインディッシュの「黒毛和牛モモ肉のステーキ 牛蒡とホースラディッシュ入りソース」。長い。

ディナーはボリューム十分で、味も満足できるものだった。値段、内容ともトワイライトエクスプレスのディナーに近かったが、トワイライトほどの感動はない。淡島ホテルが劣っているのではなく、自分の中の関心の違いだろう。

正直に言えば、「沼津で南欧リゾートの真似をしなくても」と突っ込みを入れたくなってしまう気持ちがどこかにあったのだけど、きっとトワイライトエクスプレスも、興味の低い人が乗れば「JRがオリエント急行の真似をしなくても」と突っ込みを入れたくなるのだろう。

露天風呂

淡島ホテルには、富士山ビューの露天風呂「あわしま温泉」がある。ネットの口コミでは「覗かれ放題」と突っ込まれているのだが、なるほど、露天風呂が丸見えの位置に釣り船が来ていた。女湯もこれに近い状況だったようで、これは何か対策したほうが良さそうだ。

そんな状況のせいか、あるいは階段を降りた下のフロアにあるせいか、満室にもかかわらず大浴場はいつ行ってもガラガラだった。

朝

翌朝、出発の時間になると晴れてくるのもお約束通り。

あわしまロープウェイ

送迎船からは、2009年頃に運行を休止したあわしまロープウェイが見えた。運行休止から6年以上になるが、ゴンドラもケーブルもそのままだ。貴重な海上ロープウェイだっただけに、乗らず仕舞いに終わり残念。

天候が期待通り過ぎたが、なかなか優雅な宿泊体験だった。