ひたちなか海浜鉄道湊線100周年記念式典

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15日日曜日、またまた茨城県のひたちなか海浜鉄道に行ってきた。この日は、湊線開業100周年の記念式典。本来なら10月末に記念イベントが行われるはずだったが、台風の接近により中止となっていた。その代替として、12月は毎週いろいろなイベントが行われている。

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式典は那珂湊駅1番ホームで10時から開催。今日はよく晴れて風もおだやかだが、めちゃくちゃ寒い。それでも、100人はくだらない大勢の人が集まった。

配布された式次第には、列席者のリストがあるのだが、驚くのは自治会関係者の多さ。ほとんど市内全域の自治会長が来ているんじゃないかというくらいずらりと並んでいる。

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そして、ひたちなか市の本間市長も出席。祝辞を述べていた。

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この手の式典では、多くの場合市長の祝辞は半ば箔付けのようなもので、当たり障りのない内容に、降壇即退席というのがセオリーだ。しかし、ひたちなか市の場合はかなり趣が異なる。本間市長は町のシンボルに成長した湊線への思いを熱く語り、ひたち海浜公園への延伸構想についても具体的に言及していた。

吉田社長挨拶、本間市長祝辞、市議会議員、議長と進んだ後は、来年10月に開業する新駅の駅名発表だ。

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うやうやしく、駅名が書かれたパネルが運ばれて来た。なんだか、すでに下に書いてある文字が見えるような気がするが、キニシナイ。

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発表! 「高田の鉄橋駅」。湊線で初めて平仮名の付いた駅名となった。「鉄橋」が駅名になるというのも、異例のことだ。高田とはかつての地名で現存しないが、地元では今も年配の方を中心によく通じるという。駅は、中根〜那珂湊間の国道245号線陸橋下に設けられる予定だ。

地図で見ると、那珂湊市街のいちばん端にあるように見えるが、宅地開発が予定されていることと、ヨークベニマルなどの商業施設が近いことが決め手になったそうだ。

湊線にとっては極めて意義深い式典だったが、おさむにとってはどうでもよかったらしい。温い駅事務室で、気怠そうにお尻を向けていた。

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11時半からは、姉妹提携を結ぶことになった銚子電鉄との調印式。数年前、「電車の検査代を稼がなくちゃいけない」と濡れ煎餅の購入を呼びかけ話題になった銚子電鉄だが、東日本大震災の風評被害で観光客が激減し、あのときを越える苦境に立たされている。

現在は自力再建を断念し、行政の援助を求めている。車両検査にともなう代替車両が用意できず、先月からは日中の運行を大幅に減便した。いよいよ、追い込まれたように見える銚子電鉄だが、この日の調印式には銚子の市長も出席し調印していた。まだまだ、やれることがありそうだ。

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そういえば、僕も最近は銚子電鉄にはご無沙汰している。車両もすっかり入れ替わったことだし、年明けにも写真を撮りに行こうかな。

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総合司会を務めたのは、鉄道好きとしていつもお世話になっており、ホリプロアナウンス部の久野知美さん。ファンの方々も駆けつけ、式を進行するだけでなく盛り上げていた。今週末22日には、TBSラジオの企画で、「日本鉄道党2013年大納会」と称するトークイベントを行うそうだ。

式典終了後は、市内で食事を済ませて阿字ケ浦へ。駅事務室のスペースを開放し、有志の人たちが作ったNゲージのレイアウトを公開している。

「湊線と銚子電鉄の提携」、「湊線夢のひたち海浜公園延伸」などをテーマに、かなり精巧に作られたレイアウト。ブロック毎に制作者が異なり、雰囲気や表現が異なるのが楽しい。今月23日まで、13時〜15時に公開する予定だという。

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10月に貸切列車を走らせた時お世話になった、ひたちなか海浜鉄道の中島さんが頑張っていた。これが仕事とは羨ましいな^^

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のんびり遊んで、夕方の列車で帰ろうと思ったら…

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勝田行きの列車が、金上駅で車両故障をおこし、発車不能に。今日もやっぱり、僕が動くと何かが起こる。

気動車の仕組みはよくわからないが、車で言えばギアが入らないような状態らしい。いったん再起動して試してみようとエンジンを切ったら、今度はエンジンがかからなくなった。なんという毒電波。

那珂湊から救援列車が来ることになったが、勝田駅25分ほどの待ち合わせで接続するはずだった特急に乗りたいという人が何人かいる。救援列車に乗り換えては間に合わないということで、海浜鉄道が手配したタクシーに乗って勝田へ向かった。

 ……が、その直後になぜか再起動に成功。なんとか動けるようになってしまった。まだ怪しい感じだが、約20分遅れで運転再開。

並行する道路は夕方の大渋滞。結局、列車は特急到着の4分前に勝田に滑り込み、間に合ってしまった。「急ぐので」タクシーに乗った人たちは、間に合わなかったようだ。

タクシーに乗り換えた皆さんに心の中で謝罪しつつ、特急で帰京した。