中野駅北口改札リニューアル

5月18日、半世紀以上にわたって使われて来た中野駅旧北口改札が、再開発による移転リニューアルのため閉鎖された。

終電で戻ると、すでに自動改札の半分は撤去済み。大勢の作業員が忙しく動き回っていた。

昨年設置された暫定きっぷ売り場も、この日でお役目終了だ。

ガード下に面していた旧改札。僕にとっては、中野駅といえばこの風景だ。

中野はもともと南口が街の中心だった。丸井本店も、南口にある。しかし、1960年代に中野区役所が北口に移転し、サンプラザやブロードウエイが相次いでオープンすると、繁華街はすっかり北口に移った。

しかし、中野駅の北口はずっと「裏口」のまま。駅前ロータリーはあまりにも狭く、タクシーの乗り降りもままならなかった。歩道の構造も古いままで、週末はサンモールばかり混雑して、隣の中野通りにはさっぱり人が流れなかった。

だから、北口の再開発は基本的には歓迎だ。しかし、慣れ親しんだ風景が一変するということで、やはり一抹の寂しさは感じる。

翌19日から、新しい北口改札の使用が始まった。

これまでの北口は、サンモール商店街から直進するとまず自動券売機にぶつかり、右手に進むとようやく駅の入り口があった。

Suicaなどが普及していなかった頃、多くの人がいったん券売機に向かう必要があった時代の構造で、週末などは非常に混雑した。

新しい北口は、サンモール商店街からそのまま直進して改札に入れる。人の流れがスムーズになるし、サンモールやブロードウエイに行きやすくなる。

中野駅は、今後高円寺よりに新しい橋上改札を作り、サンプラザ周辺にバスターミナルと大型商業施設を整備するなど、人の流れが大きく変わる。

サンモール商店街や中野ブロードウエイにとっては、死活問題のはずだ。

だから、北口改札の移転は、これら従来の繁華街にとって、大きな意味を持つ。

改札横では、中野駅の写真パネル展をやっていた。

中野で育った人にとっては、社会科の副読本に掲載されていたお馴染みの写真が多く、懐かしく感じられる。

6月末には、立体歩道も完成する予定。中野駅の変化が、楽しみだ。