連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」

Gegege

 そういうわけで、久々に毎日朝ドラ(連続テレビ小説)、「ゲゲゲの女房」を見ている。

 「ゲゲゲの鬼太郎」、「河童の三平」などの作品で知られる漫画家・水木しげる氏の、布江夫人による自伝を原案としたドラマだ。

 朝ドラをチャント見るのは、名作の誉れ高い「ちりとてちん」を途中で見られなくなってしまって以来だから、2年ぶり。完走した作品で言うと、「芋たこなんきん」以来だ。

「まんてん」のあたりから、朝ドラは大阪制作のほうが質が高いと感じていたけれど、今度の「ゲゲゲの女房」は、久々に東京制作の名作となる予感がする。

 やはり、原作ものは強い。特に、「ゲゲゲの女房」は、誰よりも濃密な人生を歩んできた水木先生一家のノンフィクション。丁寧に作れば、こんなに面白いドラマはないはずだ。

 最近のオリジナル作品は、「朝ドラの方程式」にはまって、活気が失われていたように思う。

「今どき珍しい純粋な女の子がひたむきに頑張って、なんだか知らないけど結果オーライで恋も仕事もがんばって、年配の登場人物から”○○○ちゃんは不思議な子だ、あの子がいるとみんなが元気になる”みたいなことを言われる……」

 そんな朝ドラは、もう飽きちゃったのだ。いや、そこまでテンプレ的な作品はあんまりないか。

 向井理による「村井茂/水木しげる」は、どうにも爽やかすぎる気はするけれど、当の水木大(おお)先生が、「水木サンの若い頃にそっくりだ」と満足しておられるそうなので、全面的に支持したい。

 どうも、昔からの水木しげるファンということで、ひいき目が入ってしまうのだけれど、9月までは楽しい朝を過ごせそうだ。

 僕にとって、朝ドラの名作といえば、「てるてる家族」「あぐり」「ちゅらさん」の3つ。「てるてる」と「あぐり」の2トップは不動だが、「ゲゲゲ」が「ちゅらさん」を上回る名作となるか。楽しみだ。