トレインイロ

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 最近は、鉄道に関係する本がたくさん出るなあと思っていたが、これは異色。

 朝日出版から刊行された、「トレインイロ」(下東史明)。

 列車のカラーを紹介する本なのだが、誌面に鉄道車両は一切登場しない。1ページごとに、ひとつの車両のカラーリングが表現され、ひとことコメントがある。それだけ。車両の形は再現していないので、各ページのデザインはイメージに過ぎない。それでも、不思議なことに知っている車両であれば、ひと目でその姿が目に浮かぶ。

 おそらく、僕が鉄道好きだということは関係がないのだろう。特に興味がない人でも、普段慣れ親しんでいる車両であれば、そのページを見るだけで、車両のイメージが沸くはずだ。

 僕たちの記憶は、「イロ」によって記号化されているんだなあと、実感した。

 テツっぽく、正確な色彩が使われているのではなく、記憶の色を使っているのが面白い。たとえば、東海道新幹線300系は、700系など他の新幹線車両よりも、イエローがかったホワイトで表現されている。0系と間違えたのでなければ、経年劣化による黄ばみを表現したのだろう。そんな、細かい表現が楽しい。

 鉄道趣味という世界を超えて、楽しめるアート本に仕上がっているこの本。

 作者は、広告会社勤務のコピーライター&デザイナーだそうだ。

 イロの世界に興味のある人に、お勧めします。

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コメント

  1. 「トレインイロ」-「色」にこだわる鉄道本

     トレインイロ 下東史明 内容紹介|朝日出版社 | 一般書

  2. FIAT宇ー野 より:

    名古屋の某書店で「秘境駅Ⅲ」の隣に平積みされてました。
    短い車両紹介の文がビミョーにツボをついてて笑いました^^;

  3. かんりにん より:

    こんにちは。
    あのコメント、面白いですよね。
    僕もかなり楽しみました。少々間口が狭すぎるような気も、ちょっとだけしましたが……。