銚子電鉄「車両オーナー制度」導入

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デハ700型(写真の2両)とデハ800型も、いよいよ引退へ

 朝、銚子電鉄の向後功作さんから電話があった。

「車両オーナー制度、始めることになりました!」

 現在、銚子電鉄で使用されている車両は6両だが、そのうち元営団地下鉄銀座線のデハ1001(桃鉄電車)とデハ1002(鉄子電車)を除く4両が、このほど別の車両に交代して引退することになった。

 貴重な吊り掛けモーターの旧型電車が引退するのは残念だが、これも銚子電鉄が安全な公共交通として存続するために、必要なステップだ。

 新しい車両については、いろいろな噂があったが、愛媛県松山市の伊予鉄道から、2編成4両の800系電車を9300万円かけて導入するそうだ。800系は、元京王電鉄2010系。渋谷駅前の東急5000系電車に似た雰囲気の、懐かしい電車だ。片運転台であるため、2両編成の運行となる。

 しかし、銚子電鉄は依然として財政的に苦しい状況にある。そこで今回、「車両オーナー制度」と「愛称命名権の販売」を実施することになった。

 車両オーナー制度は、車両導入費用のうち2000万円を債権化し、1口10万円、一人最大10口、合計200口の車両オーナーを募集するというもの。オーナーは、匿名を希望する場合を除いて車内に名前を掲示され、1口につき1年間、銚子電鉄全線に乗車できる優待券を発給される。

 愛称命名権は、2本の編成に対して、それぞれ愛称の命名権を各300万円で売却する。愛称は車両が廃車になるまで使用され、車両と命名者に愛称のプレートが贈られる。命名者は、法人、個人を問わない。

 いずれも、募集は7月中旬から8月末まで。

 これまで、鉄道事業の赤字をぬれ煎餅と鯛焼きの利益に依存していた銚子電鉄だが、いよいよ本業の鉄道で、資金調達を図ろうと動き始めたということだ。

 一口10万円は安くはないが、線路や枕木ではなく、現役車両のオーナー制度というのはファンとしてなかなか魅力的。いよいよ動き始めた銚子電鉄を、引き続き応援したい。

 そろそろ、遊びでも乗りに行かなくちゃ。

コメント

  1. 久留米の次 より:

    銚子電鉄の車両オーナー制度、伊予鉄700系(元京王5000系)なら、直ぐに飛び付いたでしょうが、伊予鉄800系(元京王2010系)となると製造から50年近く経っており、果たしていつまでもつのかな?って心配があります。
    一口5万円位なら考えますが…

  2. かんりにん より:

    とんでもなく古い車両を持ってくるのは、銚子電鉄のお家芸でもありますね。
    一口5万円というのもあると、確かに参加しやすくなりますね。向後さん、いかがでしょう?

  3. FIAT宇ー野 より:

    今のデハ800型も元伊予鉄の車両ですが、
    そういったつながりがあったんですかね~
    なんにせよまた乗りに行く口実ができたなぁ^^;
    今の伊予鉄800型に付いてる冷房はそのまま使うのかな・・・