コミックマーケット75

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 東京ビッグサイトで開催中の、「コミックマーケット75」をひやかしてきた。3日間で、のべ55万人が参加する世界最大の同人誌販売会。出展サークルはほぼすべて日替わりで、いつもなら鉄道・旅行関連の出展がある日に行くのだが、今回は仕事の都合で今日となった。同人コミック自体にはさほど興味がないので、今回は企業ブース中心にひやかすことにする。

 ひととおりまわってから立ち寄ったのは、京都アニメーションのブース。「らき☆すた」、「涼宮ハルヒの憂鬱」など、数々のヒット作を手がけてきた、アニメーション制作会社だ。粗製乱造気味のアニメーション業界にあって、極めて丁寧でクオリティの高い作品を制作することで知られる。来年1月からは、初のオリジナル作品となる『空を見上げる少女の瞳に映る世界』の放送が始まる予定で、いずれはジブリに匹敵するアニメーションブランドになるかもしれない。

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 ブースは物販が中心。グッズコレクションの趣味はないので、スルーしようと思ったところ、意外な人物が現れた。「涼宮ハルヒの憂鬱」の谷口、「らき☆すた」の白石ミノルなどを演じた、声優の白石稔さんだ。販売グッズのひとつ、「らき☆すたオフィシャルカードゲーム コミュカ」について、実演を行うという。

 今をときめく、人気声優の登場である。白石氏の前には、5~6人もの一般参加者(来場者)が集まり、微妙な熱気に包まれた。

「それでは、実際にゲームをしながら説明したいと思いますんで、どなたか手伝ってくれる方は……」

「……男でもいいですか」

 つい、手を挙げてしまった。夢のコラボの実現だ。

 ゲームは、UNOによく似たカードゲーム。場に置かれた「場所カード」と同じ色の「キャラクターカード」を出していき、手持ちのカードがなくなった人が勝ちとなる。シンプルなルールだが、終盤には相手がどのカラーのカードを持っているか、予想と駆け引きが必要になるようだ。

「それでは栗原さん、お手持ちのカードから、キャラクターカードを一枚捨ててください。おっと、迷わずみwikiさんを切った! そうですかー」

 しばらく楽しい時間を過ごし、実演イベントは終了。白石さんは、これが今年の仕事納めだそうだ。今年は、僕も『らき☆すた』をはじめ、これまで全然関心のなかった作品を楽しむ機会に恵まれた。1年の最後に、イベントとはいえ出演者の方とお会いできるとは、今年の僕は運がいい。それが、白石稔氏というあたりが僕らしいとも言えるけど。

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 そういうわけで、買ってしまった。誰か、これで遊ばない?