まもなく、今夜0時をもってNTTドコモのPHSがサービスを終了、停波となる。
ドコモがPHSをやっていたなんて、そろそろ知らない人もいるかもしれない。
1995年7月のサービス開始から13年。最初はNTTパーソナルという独立した企業で、とんねるずがイメージキャラクターを務めていた。「みんなを電話にする会社」というCMは、今でも覚えている。
元々PHSは、「外でも使えるコードレスホン」というコンセプトで登場した製品だ。「高価でも、どこででも連絡をとりたいビジネスマン向けの携帯電話」に対し、「普段の生活で、安価に電話を使いたい個人向けのPHS」と棲み分けるはずだった。
しかし、結局PHSは、「安い携帯電話」としか認知されず、「つながらない電話」「移動すると切れる携帯」と評判を落としていった。
98年、NTTパーソナルはPHS事業をNTTドコモに譲渡、会社は消滅した。
すでに携帯電話事業を推進していたドコモが、人気のないPHSに力を入れるはずもなく、日に日に存在感を失っていった。
僕も、生まれて初めて購入した移動通信機器は、NTTパーソナルのPHSだった。当時つきあっていた女性に渡して、連絡をとりやすくしようと考えたのだが……、若かった(笑)。今、ソフトバンクの販売店が、「本人名義で2回線契約して、ひとつを彼女に渡せば24時間通話無料!」なんて呼び込みをやっているのを見ると、ハラハラする(苦笑)。
これで、国内でPHS事業を行うのは、ほぼWILLCOMグループだけとなった。
国内唯一のPHS事業者として、WILLCOMにはNTTパーソナルの分までがんばってほしい。