「まさにお隣さんです」

ひっそりと始まった、安部内閣メールマガジン

創刊号には、北朝鮮の核実験についての他、中国・韓国歴訪の話が載っていた。

その中の、安部総理のあいさつに、こんな言葉があった。

盧武鉉大統領夫妻には、お礼の弁を韓国語で挑戦しました。

 パロ イウッ サーチョニムニダ。隣人は従兄弟である。

 ソーリ! 意味がわかりません!

 ……じっと、カタカナを眺めているうちに、

바로 이웃사촌입니다.

 と言いたいことが分かってきた。直訳すれば、「まさに隣の従兄弟です」となるんだけど、普通に訳すなら、「まさにお隣さんです」といったところ。「사촌(サチョン)」は、「従兄弟」という意味だが、「이웃(イウッ):近所・隣家」と一緒に使うと、すぐ隣であることの比喩的表現になる。たとえば、

 먼 친척보다 이웃사촌이 낫다.(遠くの親戚より近くの他人)

 という諺があるが、この場合の「이웃사촌」は、従兄弟ではなく他人を指す。「사촌:従兄弟」をそのまま訳すと、「遠くの親戚より隣の従兄弟が良い」となってしまい、だからどうした、ということになってしまう。

 ついでに言うと、「まさにお隣さんです」というのは、事実を述べただけであって、「お礼の弁」ではないと思うのだが、どうだろう。

 今日は、「時の政権を批判」という、ジャーナリストらしいことをしてみました。