OAチェアを選ぶ

 今の事務所で仕事をするようになって1年半。以前から置いてあった椅子を借りて使ってきたのだが、正直に言って、僕の身体に合わない。背もたれが小さく、バネが壊れているのか中途半端に倒れるので、よっかかって居眠りする考えをめぐらす、といったことができないのだ。

 そんなわけで、OAチェアの購入を検討中だ。

 最初は、通販で5000円くらいの安いチェアを買おうと思っていたのだが、調べるうちに気が変わった。そもそも、OAチェアは、デスクワークをするうえで最も重要な道具ではないだろうか。定時がなく、終電までデスクに向かうことが多い僕は、なるべく疲れない、休めるチェアを買うべきだ。

 あれこれ考えて、ハイバックタイプ、つまり背もたれが頭の位置まであるタイプのチェアを買うことにした。このタイプは、良い物ならそれこそ20万円以上するものもあるが、ネットで探すと、1万円程度からあるらしい。

 楽天の売り上げランキングでは、サンワサプライのSNC-NET4BKNがいちばん人気だ。たしかに、ハイバックタイプで可動式の肘当てや腰当てが付き、1万1300円というのは安い。だが、シートまでの高さが460mmと高すぎる。僕の環境では、420~430mm程度まで低くできないと困るのだ。輸入品が多いせいか、どうもOAチェアは座高が高い製品が多いようだ。外国人向けの設計になっているのだろう。

 次に気に入ったのは、ロアスのRZS-102。通販の最低価格は1万4000円ほどだ。ヨドバシの展示品に座ってみると、高さよし、奥行きよしで、僕の身体にぴったり。このクラスにしては全体にコンパクトにまとまっているのもありがたい。しかし、背もたれのてっぺんが後ろに傾斜しており、寄り掛かって頭を預けようとすると見上げる姿勢になってしまう。別途枕を用意すれば解決するが、何のためのハイバックだかわからなくなる。

 だんだん、値段の高いチェアに目移りしてきた。シグマAPOのMFS-N595。座面が単なるウレタンで安っぽいが、415mmまで下げられるうえ、奥行きもまずまず。リクライニングの具合がちょうどよく、疲れたら爆睡仮眠することもできそうだ。リクライニングを4段階に固定できるのも便利で、キャスターの台がコンパクトで、狭い僕のデスクでも無理なく設置できる。だが、値段は1万9800円にまで上がってしまう。最初の予算の4倍だ。

 REMEXのナップチェアーの評判が良いらしいが、さすがに3万以上のチェアには手が出ない。値段のサンワサプライ、座り心地のロアス、寝心地のシグマ。

 さて、どれを選ぼうか。まだ決めていない。