「三丁目の夕日」またまた鑑賞

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 そんなわけで、4回目、行ってきた。封切り公開中に4回も見た映画は、もしかしたら初めてかもしれない。

 これだけ何度も見に来ると、映画を見に行くというよりは、映画を見せに行く気分になる。自分にとってお気に入りの映画が、ほかのお客さんにどう見えるのかが気になるのだ。

 いつも思うのだが、この映画は客層が広い。まさに老若男女、カップルから親子、老夫婦、一人など、実に多彩な人たちが見に来ている。

 映画の冒頭、一平たちが飛行機を飛ばすシーン。

 「す、すごい……」

 後ろの席から、ざわめきが聞こえた。昭和30年代の街並みを再現した映像に驚いたらしい。今までは感じなかった反応だ。その後も、「泣いて笑って映画を楽しむ」雰囲気とは別に、「すごい映画に感嘆する」ざわめきを何度か聞いた。ニュースを見て、来た人が多いに違いない。人は、「この料理はうまい、うまい」と聞かされながら料理を食べると、実際よりもおいしく感じる。今日のお客さんも、アカデミー賞の報道を通じて、「これはすごい映画」という暗示にかかっているのかもしれない。

 上映中のおしゃべりが多いのも、この映画の特徴だ。50~60代の人が、連れの人に「そうそう、スイッチをつけてから画面が出るまでに時間がかかったんだよ、昔は」などと、その場で説明を始めるのだ。不思議と耳障りには感じない。

 一方で、どうしようもなかったのが隣にいたカップルの男だ。彼女にせがまれて嫌々来たらしく、冒頭からあくび連発。クライマックスの、吉岡秀隆がげたで走るシーンで、あろうことかストレッチを始めた。「……教養がないんだナァ」。

 ま、逆に考えれば、それだけ幅広い人たちがこの映画を見に来ているということだ。

 聞くところによると、続編の企画がスタートしているらしい。本当の話なら、楽しみだ。タイトルは、ぜひ「続・三丁目の夕日」で。「ALWAYS2」とか言い出したら、見に行かない(ちょっとうそ)。

コメント

  1. あゆみ より:

    検索で来ました。
    カップルの男性の行動は照れ隠しかもと、突拍子もないストレッチで思いました。
    俺は泣いてないぞ・・と誇示する幼さとでも言いましょうか。あくびが出るほどなら寝てればいい。
    私は6回観に行きました。
    まだ上映が続いてるのでもっと多くの方に観ていただきたいですね。

  2. うめぼしこんぶ より:

    私も、2回観たけど、また見たくなります。
    カゲリさんは4回目ですか。感慨深いなあ。
    試写会で目の前で見た松本出身の
    想像よりも若くカッコいい山崎監督が
    やっと日本アカデミー賞を取れて
    他人事ではない感じにうれしいです。
    今、公式HPで500円の割引券を
    くれますよって、遅いか。

  3. かんりにん より:

    あゆみさん、こんにちは。
    6回はすごいですね……。
    照れ隠しならいいんですけど、明らかに映画まじめに見てなかったです。説教してやりたくなりましたよ。
    また遊びにきてください。
    うめぼしこんぶ
    今回は、東宝の株主優待券をげっとして
    見てきたんで、1280円だったよ(^^)。
    またまた、じりじりと延長してるみたいだね。