「ちゅらさん」を見ながら

 最近、レンタルビデオ屋でみつけた「ちゅらさん完全版」にはまっている。

 ドラマのおもしろさは今さら言うまでもない。

 ところが、見ているうちに、ある空想が頭に浮かんできた。

 今は日本の一部だが、かつては琉球王国だった沖縄。そこには、今も本土とは異なる文化、言葉が生きている。ドラマでは、琉球の人と文化を、好ましいもの、癒されるものとして描いている。

 もし、このドラマの舞台が沖縄ではなく、韓国だったら、どのように描かれていたのだろうか。

 つまり、太平洋戦争が回避され、今も朝鮮半島が日本の領土だったら、という空想だ。

 今ごろ、朝鮮半島は日本にすっかりとけ込み、「あがし」とかいう朝ドラが作られていたのだろうか。

「どこに属しておろうと、沖縄は沖縄じゃ」
「ハイサイ!古波蔵家の諸君、元気だったかな?」
「沖縄の人はさぁ、横のつながりを大事にするじゃない? それはすごく好きなんだけど、欠点でもあるのかもしれないねぇ」

 こんな言葉を聞くたびに、どきりとする。

「どこに属しておろうと、朝鮮は朝鮮じゃ」
「アンニョン!金原家の諸君、元気だったかな?」
「朝鮮の人はさぁ、横のつながりを大事にするじゃない? それはすごく好きなんだけど、欠点でもあるのかもしれないねぇ」

 もちろん、逆の想像も成り立つ。

 もし、戦後沖縄がアメリカ主導で「琉球民国」として独立していたら。
 日本による沖縄支配と、沖縄戦への補償はどうなっていたか。
 在日琉球人の差別問題は。

 沖縄は、日本の47都道府県のうち、僕が足を伸ばしたことがない唯一の県だ。
 心のどこかに、カップル向けのリゾート、あるいは米軍基地というイメージがあり、避けていた気がする。沖縄戦についてはいろいろな本を読んだが、そもそも僕は琉球王国について何も知らない。

 今年は、必ず沖縄に行かなくちゃ。

コメント

  1. おおとり より:

     ことの当否はともかく、面白い発想ですね。
    この記事を見て、当方も、もし台湾が今でも日本領だったら?などとふと思いました。

  2. うめぼしこんぶ より:

    私が沖縄に行ったときに考えた事と
    とても似てますよ~。
    済州島、グアム、沖縄も昔の激戦地だったのに、今では楽しいリゾート。 
    歴史上の「もしも」はよく空想します。
    韓国が日本でなくてロシア領になってたら
    どうなってたんだろうとか。 
    記事楽しく読みました。

  3. ちゅらさん

    そもそも私が沖縄に興味を持ったのはNHKドラマ「ちゅらさん」を観てからです
    ちゅらさんは沖縄の小浜島が舞台で、沖縄生まれの主人公「恵里」が、命の尊さと家族の絆を胸に、人間的に成長していく姿を独特のほのぼのとした雰囲気の中で描いています
    ちゅらさん総集編
    ……