闇と豪雨の漢拏山

宿のある西帰浦へ戻ろうと、済州市内を出たのは夜9時半。
5.16道路で、漢拏山麓に入ったとたん、雨が激しくなった。
雨の降る、夜の山道は危ない。
車線が全く見えない。
カーブの反射板も少なく、どっちに曲がっているのかわからない。
雨はどんどん激しくなり、ワイパーをHiにしても、前が見えない。
かろうじて見えた矢印に従ってハンドルを右に切ったら、駐車場らしき空間に入ってしまった。
道は、どこだ。
通過していく車のライトが見えたので、やっと道がわかった。
僕は、安全第一と時速30km程度で走っているつもりだったが、気がつくと50km以上で走っている。
スピード感も麻痺していた。
そんな中を、ほかの車は時速70kmで抜いていく。
どういう神経だ、と思ったら、対向車線では3台ほどひっくり返っていた。
結局、普段40分程度の距離を、1時間20分かけてなんとか到着。
部屋に入り、テレビをつけたら光浦靖子がニカッと笑っていた。