博多のカプセルホテルにて

 博多駅の周辺には、カプセルホテルがたくさんある。サウナと一体になった、リラクゼーション施設だ。

 本来はサラリーマン向けの施設だが、韓国人の利用も多い。ロッカールームで着替えていると、韓国語が聞こえてきた。5、6人はいるようだ。

「11階、これ、サウナって書いてあるみたい。」
「でも、有料らしいぞ。カプセルとは別に料金が書いてあった」
「そっか、やっぱり日本は高いなあ。じゃあ、顔だけ洗って寝るか」

 どうやら、フロントの料金表を見て、カプセルとサウナが別料金と勘違いしたらしい。カプセルが3800円、サウナが2200円。併せて6000円もするわけないが、韓国人には「日本は物価が高い」という先入観があるので、わからないのだ。つい、僕のクセが出た。

「あのう…… カプセルに宿泊する人は、サウナは無料ですよ」

「え、韓国語できるんですか? でも、サウナは有料って書いてあったみたいですけど」
「それは、サウナだけ利用する場合の料金なんです。屋上に露天風呂もあって、全部無料ですよ」
「おお! そうなんですか! やった! 損するところだった!」

 そんなわけで15分後。露天風呂に行くと、嬉しそうに入浴を楽しむ彼らと再会した。
 でも、なにかおかしい。彼ら、韓国人に見えないのだ。

 理由はすぐわかった。タオルを腰に巻き、前を隠して歩くからだ。
 僕の知っている韓国人は、銭湯やサウナで恥じらうということがない。堂々と全裸で歩き、前をまるで隠さず、その辺にごろんと横になる。正直、銭湯では目のやり場に困る。

 ところが、彼らは全員腰にタオルを巻き、湯船に入るときだけ、なるべく他から見えないようにそっと取るのだ。まるで、日本人のようである。

 釜山の人なんだろうな、と思った。釜山の人は、気質がどこか日本人に似ている。ソウルの人のように、初対面でいきなり超仲良くなってしまうことが少なく、どこか遠慮がちだ。相手の立場を尊重し、一線を引くような意識を感じるのだ。そういえば、さっきもサウナのことを係員に訊こうとする人はいなかった。

 韓国のどちらからいらっしゃったんですか、と話しかけてみた。

「釜山からです。大学院の友人で、3泊4日の予定で遊びにきたんですよ」

 そう答える彼のイントネーションは、どこか九州弁のようだった。

コメント

  1. 書記長@ソウルしか知らない。 より:

    釜山は隠すのか…
    じぇんじぇん知りませんでした。
    ってことで、
    ( ・∀・)つ〃∩ ヘェーヘェーヘェーヘェーヘェー.
    5ヘェ。

  2. grund1712 より:

    へえ~僕も知りませんでした。^^;

  3. 釜山の人=前を隠す、なのかはわかりませんけどね。どこか日本人に似た気質があるなあ、と。

  4. キムカンシク より:

    僕なりの考えですが、彼らが隠したのは釜山の人であるからより韓国人だからこそそうしたかなと思う。韓国人知ってみれば恥ずかしいがりが多いもん。それとも最近の僕も最近銭湯にはあんまりいかへん。若者だちは一人でシャーワー浴びることになれって大勢の人のとこでさらに外国で堂々とするには無理あるさ。僕も三月ドイチ行った時銭湯に入ったんや。そんなできへん。隠すよ。それより他のとこが似てヘン?
    僕的な考えですからあんまり気にせんと!!

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