飛鳥山モノレール

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行ってきました。

7月17日から運転を始めた、JR王子駅前、飛鳥山公園の入口に出来た、無料のモノレール、飛鳥山モノレール。飛鳥山公園入り口”駅”-飛鳥山山頂”駅”間48m、標高差17mを、2分で結ぶ、無料の「モノレール」だ。

王子駅から、「公園入り口」の乗り場へ行くと、4~5人の「乗客」が次の「電車」を待っていた。どの人も、ニコニコしている。やがて到着したモノレールから降りた人々の表情も、一様に楽しそうだ。

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この施設は、業務用モノレールメーカーとして知られる嘉穂製作所が建設したもので、毎日朝10時から夕方16時まで、無料で乗車できる。定員は16人で、車内には6人分の座席も備える。

モノレールとはいうものの、実態は斜行エレベーターであり、鉄道事業法の適用は受けない。車内の操作ボタンなどを見ても、これが本来はエレベーターであることがわかる。

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明らかにエレベーター

  しかし、北区はこれをあくまで「モノレール」として売り出すようだ。動き出すときには、車内に発車ベルが鳴り、「発いたします」とアナウンスが入る。乗車時間は1分足らずだが、新幹線や京浜東北線、そして併用軌道を行く都電荒川線も見晴らせ、抜群の車窓風景を楽しめる。

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さて、飛鳥山モノレールを建設した嘉穂製作所。鉄道事業法を受けないモノレールt、つまり「時刻表に載らない鉄道」を多数製作しているメーカーとして、ごく一部の人たちの間で話題になっている。

僕は、2年ほど前に、伊豆地方の「知られざる鉄道」を調べていて、存在を知ったのだが、ホームページを見ると、テーマパークや温泉旅館、墓地、個人宅などに納入された、大小様々なモノレールが紹介されており、その筋の人間にとっては激萌え……もとい、大変興味深い企業であることがわかる。

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嬉しいことに、各地の導入事例を紹介した映像を無料で配布しており、一般の人でも、サイトから申し込めばDVDを送ってもらえる。 僕は一昨年申し込んであったが、つい最近、「2009年版ができました」と新しいDVDを送ってくれた。非常に好感度の高い企業だ。

もうひとつ、韓国モノレールに技術提供を行っている点も興味深い。韓国には、営業運転を行っているモノレール路線はないが、嘉穂製作所の技術によるモノレールは、江原道、鎮海、ソウルなど各地にある。「竹島を展望できる、鬱陵島展望台」なんていう気まずいところにまで導入されているのがにくい。さらに、あの旌善レールバイクも、嘉穂製作所の技術だそうだ。

嘉穂製作所のサイトは、公共施設にあるモノレールはすべて制覇したくなるほど興味深い。それが、東京都内の、それも抜群のトレインビュースポットに登場したことは、何とも嬉しい話だ。

コメント

  1. 団子 より:

    新幹線・京浜東北線・都電荒川線だけではなく、高崎線・東北線(宇都宮線)と湘南新宿ラインまで走っているのが見えるので電車好きには絶景ポイントですね。

  2. かんりにん より:

    こんばんは。この前、アド街に出たそうで、しばらくは大混雑になりそうですね。