マイクロソフトが、「オフィス」の次期バージョンから、webサービス版を無償で提供すると発表した。
メッセンジャーなどを提供している、WindowsLiveの一環として提供するのだそうだ。
OpenOffice.orgやKingsoftOffice、GoogleDocumentといった互換Officeスイートの台頭に対抗するための決断らしい。
長らく、「MicrosoftOffice」シリーズは市場を寡占状態にあり、強気の価格を設定していた。それが、互換アプリケーションの台頭によって、戦略の見直しを迫られた格好だ。
もっとも、この「無料Office」は、インターネット上のサーバー上のアプリケーションにアクセスし、文書ファイルもサーバに保管する「クラウドコンピューティング」タイプのサービスだ。同様のサービスは、GoogleのGoogle DocumentやThinkfreeの「てがるOffice」などがあるが、いずれも成功しているとは言い難いように思う。
僕も出先のネットカフェなどで、こうしたウェブブラウザ上で使うオフィスを使ったことがあるが、正直に言って使いにくかった。
既存のサービスが、やや互換性に不安があったことも要因だが、いちいち文書ファイルをサーバにアップロードしてから開く形になり、PC内とサーバの2カ所に原本が散在することになってしまうのが煩わしかった。
すべての文書ファイルをサーバ上で運用するか、PCとサーバを随時同期させるサービスが充実しない限り、ちょっと使えない。どのファイルが、最新の状態かわからなくなってしまうからだ。
低コストでオフィスを使えるようにするのは良いことだけど、個人的には、無理に無料にこだわるよりも、低コストで必要充分な機能が使えるようにしてほしい。例えば月額400円くらいでOfficeの全機能を使えるようにするとか、VBA機能やテンプレートなどを省いた「MS Office Elements」を1万円以下で出すとか。
今のままだと、ノートPCにはやっぱりKingsoftOfficeを使い、ネットカフェでファイルを見る時だけOffice無料版を利用する、という程度の話になりそうだ。
コメント
Microsoftもやっとちょっと出してきましたか…
Messengerは僕も愛用していますが、なにせOfficeはソフト元本がありえないほど高いので…もともとパソコンに入っていたら特に問題はないのですが、なければ非常に不便ですしね-w-
別に無料じゃなくても、栗原さんがおっしゃるような方策でやるのが現実的だとは思いますけどねぇ…今のままだと一回の支払いが高すぎますよね…orz
もとよりMSは、2003年ぐらいのときから次期バージョンをWeb版にして、その利用料を取るような計画があったのですが、結局現行のOffice 2007においても、Web版にはせず今に至ってます。
(恐らく「ソフト自体が売れるなら」このモデルの方が儲かるからでしょう)
今回、Web版を無料で提供するのは、Google等に対抗する目的が第一でしょうが、MS的にはWeb版にして、利用料を取る形式をとる前のテスト的な要素も含まれているように思われます。
もしそうであれば、栗原さんのおっしゃる月額の利用料を徴収するモデルの実現も近い将来可能になるかもしれません。
もっとも、400円でできるかはチョイ微妙ですが・・・^^;
OBA3くん
本当は、バンドル版じゃなくて、パッケージがほしいんですけど、新規で買うと3万とか4万しますからね。あほらしくて。
最も、通常の使用なら、KINGSOFTはかなりいいですよ。互換性ではEIもいいらしいですが、あれは画面デザインが汚いので……。
ホドガジャさん
2年ごとのバージョンアップを前提に、アップグレード版の料金を考えると、年間1万円くらいの負担となる月額800円程度が標準のように思いますが、ユーザーとしては月額400~500円に収めてほしいですね。