ひたちなか海浜鉄道湊線一周年

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 話は前後するけど、29日は茨城県のひたちなか海浜鉄道を訪れてきた。

 昨年4月に、茨城交通から事業を引き継いだ、第3セクター鉄道だ。一時は、鉄道の存続は不可能かとも言われたが、早い段階から自治体が全面バックアップを表明。地元でも「おらが鉄道を守れ」という機運が高まり、第三セクター鉄道としての存続が実現した。

 この日は、「ひたちなか海浜鉄道」開業1周年の記念イベント。スタンプラリーや露店、フラダンスなど、さまざまな企画が催され、鉄道ファンや地元の家族連れで賑わっていた。

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 前日、写真展の内覧会で少々飲み過ぎ、僕が現地に到着したのは、14時過ぎ。イベントは、一応10時から15時までということで、すでに終了直前だったが、那珂湊の駅はまだまだ多くの人でごった返していた。旅をするなら、ある程度空いていた方がありがたいけど、こんなふうに、ローカル鉄道が賑わっている光景を見るのは、なんだか嬉しい。富山県の万葉線から公募で迎えた吉田千秋社長の手腕もあり、湊線の乗客は、開業以来ずっと増加傾向だそうだ。

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 殿山の定番ポイントで海と列車を撮影してから那珂湊に戻ったところで、吉田社長とお会いできた。このブログをはじめ、あちこちの鉄道サイトに出没している、気さくな社長さんだ。通常、鉄道会社の社長と会った場合は、「いつもお世話になっております」「いえいえ、このたびはわざわざ足をお運びくださいまして……」といった会話が交わされるものだが、吉田さんは違う。

「あ、栗原さん、どうもありがとうございます。おや、あちこち行ってらっしゃるからか、日焼けが……ホホ」
「いや、これは元々の色で……」

 なんだか、微妙に天然な会話が展開される。

 地元のおばさんが、紙包みを抱えてやってきた。

「吉田さん、これ、知り合いからいただいたガチョウの卵なんですよ。今朝生まれたものなんで、良かったら、駅の皆さんでどうぞ」
「ほうほう、え、それじゃあ、世界で一番大きな卵という、あの……」
「社長、それはダチョウです」

 こんな風に、素で面白い鉄道会社社長はそういない。富山から単身赴任で来ているとのことだが、すっかりひたちなか市に溶け込んでいるようだ。”おらが鉄道”として、町ぐるみで盛り上げてもらっている湊線が、うらやましく思えた。

 吉田さんらと別れてから、終点阿字ヶ浦へ。廃車体が撤去され、広くなった駅を眺めてから、阿字ヶ浦の海水浴場へ。久しぶりに、行きつけの民宿「ごとう」で、安くてうまい刺身をいただいた。たまには、こんな休みもいいものだ。

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コメント

  1. クライスラー破綻

    クライスラー破綻、破産の最新情報
    クライスラーの株価なども追っていきたい。

  2. 久留米の次 より:

    楽しそうですね。
    機会があったら行ってみたいです。
    そういえば、阿字ヶ浦の古レールの柵、ご覧になりました?

  3.  自分の話はおいといて、民宿「ごとう」、おすすめですね。メモっときましょう。
    (吉田)

  4. かんりにん より:

    遅くなりました。
    久留米の次さん
    あ、ツンであるのは見ましたよ(って、このATOKめ……)
    吉田さん
    先日はありがとうございました!