木村裕子、東海道本線全駅下車達成

 先週から、東海道を行ったり来たりしていた理由は、これ。

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 鉄道アイドルこと木村裕子さんが5日、岐阜県の美濃赤坂駅で、東海道本線の全駅下車を達成した。それに、一部同行取材してきたというわけ。

 この企画の詳しいいきさつは、こちらを参照。9月1日の朝7時に東京駅を出発し、普通列車だけを使って時刻表に「東海道本線」として掲載されている駅に順番に下車。9月5日9時25分に美濃赤坂駅に到着し、東京-神戸間と大垣-美濃赤坂間の594.5km、148駅の完全下車を達成した。

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9月1日7時に、東京駅を出発

 何かの媒体企画というわけではなく、あくまで木村さんの個人的な旅企画だったが、横見浩彦氏のアドバイスもあり、自分でマスコミ50社にリリースを送ったらしい。

 ファンには、ブログ上で「9月5日に美濃赤坂でパーティーしませんか」とだけ告知された。平日の午前中、それも場所が岐阜県では、多くの人は参加できない。木村さんと別の同行記者は、「5人? 10人?」と控えめに予想し、楽天家の僕でさえ、「15人くらい?」と言っていた。

 状況が一変したのは、前日の4日。日刊スポーツ名古屋版に、この東海道全駅下車の記事が出たときからだ。「美濃赤坂のイベント」が、「木村裕子、東海道本線全駅下車達成記念パーティ」と判明し、ファンの間に「何が何でも行かなくては」というムードが漂い始めたのだ。

 それでも、僕たちは、30人くらいと予想していたのだが……。

 ふたを開けてみれば、美濃赤坂駅には約70人のファンが集結。手作りの横断幕や、祝電まで披露され、ちょっとしたセレモニーとなった。

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「なんとかさんという方から預かりました。おめでとう」。駅前の喫茶店気付(!)で祝電も届いていた

 スタッフというものが存在しないイベントだったが、そこは鉄道ファン。全行程同行したライターのOさんが場を仕切ってくれたほか、ファンの人たちも、一般の乗客が通るスペースを自主的に空けるなど、終始マナーを守ってくれた。それでも、地元の方に全く迷惑をかけなかったとは言えず、今後はこうしたプライベートイベントは難しいかもしれない。"木村裕子"の人気上昇ぶりを印象づけた出来事だった。

 さて、イベント自体は、きわめてシンプル。駅前で有志による簡単な表彰式を行った後、全員で記念撮影。駅舎内でしばらく木村さんのトークがあり、ひとりひとりにサイン&ツーショット写真、そして1~2分ずつのおしゃべりという流れだ。木村さんは、撮影禁止、会話禁止など、アイドルイベントにとかく制限が多いことを残念に思っていたそうだ。一切制限のない、ファンと直接語り合える場を作りたい。それが、このイベントを企画した理由だった。参加費無料、グッズ販売なし。まさに、ファンとの触れあい"だけ"を目的にしたイベントだ。この日、美濃赤坂に集まったファンの人々にとっても、一生の思い出になったことだろう。

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 朝9時半に始まったイベントは、13時近くまで続いた。木村さんは感激の面持ちだったが、3時間以上にわたって、70人ものファンひとりひとりと話すのは、体力的に相当大変だったに違いない。

 13時の列車で大垣駅に戻り、ファンの人たちと別れてイベントは終了。

 私服に着替えた彼女は、また普通列車を乗り継いで東京に戻っていった。さすがは、鉄子である。