映画「ノロイ」

み ん な 死 ん だ

という映画でした。いやあ、恐いですね。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
以下、超ネタバレ。

 
 
 
 

 大学生が作ったホラービデオ、みたいな映画である。

 とにかく本物っぽく見せよう、見た人に、「これは実話なんだ」と思わせよう、という意図はわかる。映画は、お蔵入りした実在のビデオを、映画プロデューサーが買い取って映画として再構成したということになっている。ネットを検索すると、主人公?であるノンフィクション作家の公式サイトとか、ビデオの版元である出版社の公式サイトとか、まあなんだかいろいろ用意して、リアリティを出そうとしている。

 映画に登場する「アンガールズが出演したがお蔵入りになった心霊番組」については、こんな記事まで作った。その労力は敬意に値する。

 だが、取材対象とされる人たちの話がいかにもセリフっぽいので、映像が汚いばかりでちっともノンフィクションに見えない。劇中登場するホラー番組も、「どっきりカメラで芸能人を騙すためにでっちあげた偽番組」的な安っぽい雰囲気で、どの局のなんという番組かも明らかにされない。歴史資料にいたっては、仮名が超現代風の書体でとても江戸時代のものとは思えない。僕は、最初のうち制作者に「実際に起きた事件だと思わせたい」という意図がわからず、30分くらいは全く内容を理解できなかった。

 どうせやるなら、きっちり映画的手法で、正面から作った方がまだ良かったんじゃないかな。その中に、時々「実際の映像」を折り込んで、見ている者に「これは実際にあった事件を元にしているの?」と思わせるとか。

 松本まりかという女優が実在することは、家に帰ってから知ったm(_ _)m

 映画の中の松本まりかは、普通に総合失調症の患者さんである。ノロイを解くより、きちんと病院で治療されることをオススメしたい、とそのときは思ったのだが。

 何にしても、「やっちゃったホラー」、「”ある意味”、という接頭語が似合う映画」として、かなり楽しむことができた。いやほんと。