【3月11日】地震が発生した時の話

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東日本大震災が発生した時、僕は仕事の打ち合わせで東急田園都市線桜新町駅に来ていた。

桜新町といえば、長谷川町子記念館のあるサザエさんの町だ。あちこちにサザエさんの絵や人形が飾られている。ブログで書こうと、駅の入口とサザエさん通りの標識をカメラにおさめた。

実は、シャッターを切った瞬間、すでに揺れは始まっていた。画像のタイムスタンプは、14時49分。1分ほど進んでいるので、実際には14時48分頃だっただろう。

最初は、よくある小さな横揺れ。震度3くらいかな、ちょっと長いな……と思っていると、揺れは少しずつ大きくなってきた。

「イヤダ、コワイ!」

東南アジア系の外国人女性が慌てている。地震に慣れていないんだな、日本ではこの程度の地震はよくありま……

そう思った時だ。

一気に揺れが強くなった。

建物や街路樹が大きく軋む。

車道を走っていた車がすべて止まり、あちこちで悲鳴が響く。

マクドナルドやケンタッキー、あらゆる店から人が飛び出してきた。

窓ガラスが割れるかもしれない。車がすべて停止しているのを見て、車道に出た。街路灯が大きく揺れている。街路樹の横は危険かな。いや、これが折れることはなさそうだ。

カメラを取り出し、とりあえず動画の録画を始めた。悠長にアングルを構えている余裕はないが、とにかく記録を、と思った。同時に、Twitterにつぶやく。

  1. kuriharakageri 大きい地震

かなり長い間揺れが続き、ようやく揺れが収まっても、あたりは騒然としていた。

「え、宮城で震度7?」

隣にいた若い男性が、携帯を見て声をあげた。大きな地震だ。まずは、自分の安否を明らかにしておいたほうがいいかもしれない。

  1. kuriharakageri 栗原は無事です。

  2. kuriharakageri 現在位置桜新町。

町は少しずつ平静を取り戻してきた。いつまでも車道でへたり込んでいた女性に、「危ないですよ、歩道に戻って」という声が飛ぶ。僕も、とにかく予定通り打ち合わせに行くことにした。