東北新幹線新青森駅開業

かなり今さらだけど、新青森開業の話。

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↑新青森駅停車中の、東京行き「はやて24号」

12月4日、東北新幹線八戸ー新青森間が開業。久しぶりに現地の盛り上がりぶりを見たくなり、前日から青森へ向かった。

開業一番列車に立ち会うのは、もしかしたら東北新幹線の上の開業以来かもしれない。あのときは、学校に行く前に上野発の一番列車に乗ったっけ。

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開業当日。朝5時半に、タクシーで新青森駅に向かった。空は、まだ白んですらいない。それでも、タクシーの運転手は「今朝はもう3回運びましたよ」と言う。そして、「あまりこっちじゃ盛り上がっていないね」と。

「どうして、これから寒くなるぞって時期を選んじゃったのかね。暖かくなる春の開業にすれば、もっと盛り上がったのに」

来年春の予定が、工事が順調で繰り上がったんですよ……と言おうかと思ったが、運転手氏の意見ももっともだ。今朝の天気は、もちろん雨。天気予報では、この日は「暴風雪」といっていたが、今は横殴りの雨である。ある意味、雪よりもたちが悪い。

タクシーを降りて、急いで写真を撮ったあと、駅舎に駆け込んだ。風が強く、かなり寒い。

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一番列車の発車まで1時間弱。5時から販売が始まった記念入場券を求める列はかなりの長さだが、まだお祭り騒ぎという感じではない。妙に静かで、皆暖をとりながら粛々と発車時刻を待っている、という雰囲気。

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一番列車は、6時31分発。通常の入場券を買って入場し、6時15分頃11・12番ホームに上がった。東京方では、出発のセレモニーが行われていたが、報道陣でややごった返している程度で、混乱はなし。急行「銀河」などの「ラストラン」とは大違いだ。

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むしろ、込んでいたのは向かいのホーム。後で気づいたのだが、一応JRとしては、見送り・見学の客は在来線改札口から入場させて、13・14番ホームに誘導していたつもりらしい。普通に、新幹線改札口から入場できてしまったのだが。

列車は、定刻6時31分に新青森駅を発車した。ホームで見送る人、車内にいる人それぞれが手を振っている。こうした晴れがましさは、”さよなら鉄”にはない。そういえば、25年前の上野開業の時も、みんなで手を振ったっけ。

先頭のほうから、万歳三唱が聞こえた。東京まで3時間20分、「はやぶさ」が運行を開始すれば3時間5分。所要時間としては絶妙だが、青森駅周辺の空洞化は深刻化するかもしれない。さて、青森はこれからどうなっていくのだろう。

駅前で始まっていた物産展をひやかし、いったん市内のホテルに戻る。物産展「青森正直市」では、来春、新幹線がつながるということで、鹿児島市も出店していた。

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結局、僕は11時42分の「はやて24号」で新線区間初乗りとしたのだが、この日は大変な強風が吹き荒れ、東北新幹線は午後から全線でストップ。東京に帰ったのは、定刻よりも2時間24分遅れた17時32分だった。初乗り列車が特急料金払い戻しとは、運が良いのか悪いのか。

その足で馬喰町に向かい、夜はオオゼキタクさんらと「誕生鉄」ミニイベントを開催。新しい鉄道の誕生を、みんなでもっと盛り上げよう!ということで企画されたイベントだ。僕は、後半の「新幹線開業レポートトークライブ」を担当。「はやて24号」の中でスライドショーを作り、40分ほど語らせてもらった。

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まあ、基本は仲間内で盛り上がろうという企画。タクさんと歌ったり駅弁を食べたりして、たっぷり楽しませてもらった。長い1日だったなあ。

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東北新幹線、全通おめでとうございます。