radiko.jp スタート

Rajiko

15日から、待望の民放ラジオサイマルキャストサービス、「radiko.jp」が実証実験を開始した。

 在京・在阪の民放ラジオ放送を、そのままで配信するサービスだ。ラジオの音声をデータに変換し、インターネットを通じて配信する。WindowsやMACなどのパソコンがあれば、クリアな音声でラジオを聴取することができる。

 ラジオ放送のネット配信は、韓国ではすでに当たり前のサービスだが、日本では著作権制度や放送法の問題があり、なかなか実現できなかった。今回の実証実験では、アーティストなど、出演する著作権者1人1人に許諾を取り、さらに配信地域を関東地方、関西地方など実際の放送エリアに限定することで実現したそうだ。

 ネットによる配信にもかかわらず、全国、あるいは世界中で聴ける訳ではないという点で、今回の実験はまだまだとも言えるが、ようやくネットによる配信が実現したことを嬉しい。首都圏では、TBS、文化放送、ニッポン放送、ラジオNIKKEI、InterFM、TOKYO FM、J-WAVEの7局が聴取できる。一方、関西地区ではABC、MBS、ラジオ大阪、FM COCOLO、FM802、FM OSAKAの6局。いずれも、コマーシャルを含めて、ほぼそのままネットで配信される。

 音質は48Kbpsで、ほぼFM放送クオリティ。実際に聴取してみると、ノイズが入らないので、通常のラジオよりもクリアに聞こえる。遅延は、だいたい10~20秒くらい。バッファを多めにとる、モバイル用の放送に比べて小さめだ。

 地域限定というのが残念だが、何はともあれ第一歩。ラジオはテレビと違って、地方局独自の番組が多いのだから、できるだけ早い時期に、全国のラジオ放送をどこでも聴けるようにしてほしい。地方の情報に手軽にアクセスできるようになり、地方活性化の一助になるはずだ。