交通博物館、解体中。

 買い物で秋葉原に行ったついでに、万世橋の交通博物館跡地を見てきた。

 2006年5月14日限りで閉館した交通博物館。閉館後も、本館は長らくそのまま放置されていたが、昨年秋頃から解体工事が始まった。

 交通博物館が、万世橋に開館したのは1936(昭和11)年のこと。関東大震災で倒壊した、萬世橋駅の基礎を利用して建てられた。開館当時は萬世橋駅自体も現役で、現在のラジオガァデン付近に入口があった。

↑中央の道路標識のところに駅入口があった。

 建物が解体されたことで、ガード下の、旧萬世橋駅の構造物が露出しているはず。解体現場はフェンスで覆われているが、少し離れた場所からバンザイして撮ったら、なんとか撮影できた。下の写真は、角度を補正してトリミングしたもの。

↑プラットホームへ上がる階段跡と思われる

正面入口や、吹き抜けになっていた展示ホールは解体されたが、西側の階段付近は、まだかろうじて残っていた。

閉館から4年、内部は、かなり荒廃している。

あと何年か耐えることができれば、昭和初期の建築として価値が出たのかもしれないが、ちょっと建築時期や様式が中途半端だったようだ。

↑この窓の中に露出を合わせると……

↑内部では解体作業が進行していた。

 中央線の高架下には、作業員の姿も見えた。この辺りは、信号機などの展示をしていたエリアだろうか。

 間もなく完全に姿を消す、旧交通博物館。高架線下の、旧萬世橋駅跡の構造物はどうなるのだろうか。保存されるといいのだけれど。

コメント

  1. en999 より:

    僕も今年の1月頃に、交通博物館の前を通りました。その時のことを、mixi日記にも書きました。
    交通博物館に一番最初に入ったのは、僕がまだ幼かった時。
    郡山から父親に連れられて東京に来て、交通博物館に入ったのを覚えています。
    ドアーの開け閉め。巨大レイアウト。パンタグラフなど、鉄道に関わるものがたくさんあって、とても楽しめました。
    今は、鉄道博物館がその役目を担っていますが、思い出の地が解体されて失くなってしまうと、寂しいですよね。

  2. かんりにん より:

    僕も、鉄道趣味の最も古い記憶が交通博物館なので、とても寂しいものがあります。
    萬世橋は、鉄道文化の発信地として活用してほしいと思っていたのですが、難しいようですね。