Dropbox導入

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 今さらながら、iPhoneアプリが公開されたのをきっかけに、Dropboxを導入してみた。

 Dropboxは、高度な同期機能を備えた、オンラインストレージサービスだ。無料アカウントの場合、2GBの領域を使うことができる。

 通常のオンラインストレージサービスは、ネット上にある領域に、自分でファイルをアップロードする必要がある。一方、Dropboxは、MyDocuments内のMyDropboxフォルダにファイルやフォルダを置くと、自動的にウェブ上の領域と同期を取ってくれるのが特徴だ。

 事務所のデスクトップPCと、ノートPCの両方にDropboxのクライアントソフトを導入しておくと、何もしなくても、いつの間にか2台のMyDropboxフォルダが同期されている。これは、便利だ。

 例えば、マクドナルドで、無線LANにつないだノートPCで原稿を作成したとする。

 ノートPCに原稿を保存してから、事務所に行ってデスクトップPCを起動すると、あら不思議。先ほどマクドで書いた原稿が、いつの間にか事務所のPCにも保存されている。Dropboxが、MyDropboxフォルダの変更を検知して、自動的に同期してくれるからだ。

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僕のMyDropboxフォルダ。原稿などの文書ファイルはすべてtextフォルダに保存、ウェブで気になったページは、紙copiを使ってkami dataフォルダに保存している。これらのデータが、意識しないうちに2台のPCで 完全に同期される

 これまでも、2台のPCの同期は、JUSTSYETEMのInternetDiskサービスを利用して行ってきた。InternetDiskは、1GB(プラスボーナス分で実質1.6GB)の容量で月額1365円と、なかなかいい値段がする代わりに、1~2MB/sec前後という比較的高速な転送速度を誇る。この点が捨てがたくて、ずっと使ってきたのだが、同期アプリは手動で起動するしかなく、変更のあったファイルを全てアップロード/ダウンロードするので、結局それなりに時間がかかっていた。

 Dropboxは、転送速度こそ100~300KB/secと低めだが、変更されたファイルの差分だけを更新するので、無駄がない。例えば、10MBのファイルにちょっとだけ手を加えた場合、InternetDsikなら10MBまるまるをアップロード/ダウンロードして同期をとるが、Dropboxなら手を加えた部分、例えば数十KBだけをアップ/ダウンする。導入時こそ、大量のファイルをアップロードするので時間がかかるが、普段の運用は快適だ。

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もちろん、ウェブブラウザからも参照可能

 iPhone版のクライアントアプリも発表された。これを使えば、iPhoneから自分のDropboxアカウントにアクセスし、必要ならiPhoneにダウンロードすることもできる。ただし、iPhoneの制限から、通常のテキストファイルを表示できなかったり、ファイル一覧にアルファベットで始まるファイルしか見えなかったり(検索は可能)といった欠点はある。今後は、原稿を原則としてwordで作成するようにすれば、iPhone上で自分の原稿を参照することもできるわけだ。pdfで送られてきたゲラなども、いつでも参照できる。韓国にいるときなど、重宝しそうだ。

 パブリックフォルダを使えば、宅ふぁいる便のような使い方もできるし、フォトアルバムの機能も備えている。

 これなら、InternetDiskの代用になりそうに思えてくる。もう少し試用して、問題なければ、11月からDropbox1本にしよう。

 ちなみに、Dropbox には有料サービスもある。こちらは、月額9.9ドルで50GBの容量を持てる。無料アカウントでは、90日間全くログインしないとファイルを削除される心配があるが、有料サービスではその心配はない。これで、もう少し転送速度が上がってくれると嬉しいんだけど。ちなみに、年間一括で払うと、99.9ドルだ。