鉄娘な3姉妹

Tetsukona

「前に話した鉄道まんが、連載が始まったんですよ! ぜひ読んでみてください」

 先週末、小学館月刊サンデーGX(ジェネックス)』のイシカワさんから、力のこもった電話がかかってきた。

 イシカワさんは、小学館でも有名な鉄道ファンの編集者。『鉄子の旅』の、初代担当編集でもある。

 そのイシカワさんが、『サンデーGX』で、新たに始めた連載が、松山せいじ氏による、『鉄娘な3姉妹』だ。早速、読んでみた。

 鉄道界のカリスマ・福音寺国鐵(ふくおんじくにてつ)の娘である、美章、美唄、ビンゴの3姉妹。母の他界以来、全国の親戚にバラバラに預けられて育った3人だったが、なぜかそれぞれ撮り鉄、乗り鉄、模型鉄という筋金入りの"テツ"に育ってしまった。ある日、東京駅銀の鈴広場に集まった3人は、父が各地の駅に残した挑発とも取れるメッセージを追って、父を捜す鉄道の旅に出た……

 感想。

 うーむ。やりすぎ(笑)。

 巨乳、ツンデレゴスロリ、ロリっこ。そんな3姉妹が、筋金入りの鉄ヲタとして活躍する鉄道まんが。初めての体験だ。『電車でD』を初めて見たときに匹敵するインパクトかもしれない。

 これだけのキャラクターを揃えながら、単なる萌えまんがでは終わらない。美唄が一瞬デレるほかは、そっち系のネタは今のところ一切なく、東海道・山陽新幹線を舞台に、ひたすら鉄道ネタで展開する。○和○駅とか、かなり笑わせてもらった。これがまた、細かく描かれているのだ。

 そういう作品であるから、作中で描かれた旅は、すべて実際に実行可能なはずだ。というわけで、検証してみた。

品川600(のぞみ99)729名古屋757(こだま534)812三河安城844(こだま536)931掛川1002(こだま538)1035新富士1042(こだま543)1216名古屋1222(ひかり409)1235岐阜羽島1301(こだま545)1353新大阪1409(のぞみ25)1514福山1519(こだま659)1639新岩国1646(こだま660)1729広島1739(のぞみ33)1827小倉1836(こだま769)1856博多1859(769A)1909博多南

 ……うーむ、難しい。だいたい、これで正解だと思うが、2カ所ほど本編と矛盾するところがある。100系「こだま」と、500系「のぞみ」通過のタイミングだ。僕が未熟なのか、あるいは若干アレンジがされているのか。

 作者の松山せいじさんは、相当な鉄道ファンでもあるらしい。鉄道+萌えという新たなジャンルを切り開くことになるか。こりゃ、これから毎月GX買わないと。

 イシカワさんも、そうとうな熱意を持って作品を送り出しているようだ。『鉄子の旅』に続くヒットになりますように。

 ちなみに、僕はこの作品、やっぱり美唄押しで。いや、僕は本来ツンデレの場合、ハルヒ系よりもかがみ系のほうがいいのだが……