ポメラを膝の上で使う

Pomera02
電車の中で、膝に置いてポメラを使う。思いの外使いやすかった

「ポメラ」が届いて、1週間が経過した。

 コメントのほうに、「ハックできるかどうかを知りたい」というた話が上がっていたが、残念ながら、そういったことはできない。ポメラには、MS-DOSのようなOSは搭載されていないらしい。汎用のDOSに降りてアプリケーションを動かす、といったことは、原理的に不可能だ。

 そもそも、ポメラはデジタル好きがいじるタイプの製品ではない。

 ひたすら、文章をキーボードから打ち込みたい人のための、道具である。

 コンピュータをいじることが好きな人は、ポメラよりも、モバイルギアやW-ZERO3などに行ったほうが、楽しめると思う。

 さて、この週末、出先で本格的に「ポメラpomera」を使ってみた。

 電車の中で、膝の上で入力する。これが、思いのほか使いやすい。折りたたみ式のキーボードは、デスクの上でないと安定しないかと思ったが、膝を閉じれば、きちんと使える。膝の上に上着やかばんを置けば、もっと快適だ。電車に乗っている間、見えた景色や車内の様子、思いついたくだらないことなどを書きつづってみたら、なかなか快適で、楽しかった。

 たとえば、列車の取材。車窓や車内の風景描写に、ポメラは最適だ。とりあえず膝の上に広げておいて、思いつくままに印象を入力していく。車内でノートPCを広げると、同席した人と話しづらくなってしまうが、ポメラなら、さっとたためば、相手に威圧感を与えることなく会話ができるはずだ。

 バッテリーも、単4アルカリ乾電池2本で連続20時間持つ。膝の上に置いておけば、電池切れを気にすることなく、思いついた時にすぐ書ける。

 小さくて、軽快で、頑丈で、長持ち。非常にシンプルだが、よくできた機械である。

 ポメラをちゃんと使ってみるまで、ちょっと不安だった。普段ノートPCを持ち歩いているのに、ポメラを使う意味があるのか、と思っていたのだ。しかし、これはノートPCとは全く違う道具と言えそうだ。

 ポメラは、文章の一覧性や編集機能、漢字変換機能がPCより劣ることもあり、入稿用の完全原稿の作成には向かない。原稿執筆前の、メモやプロット、アイディアの収集に徹するのが良さそうだ。手書きのメモを見て執筆するよりも、鮮度の高い記事を書けるような気がする。

 取材先や喫茶店で、ポメラを使って手あたり次第に印象やメモを書き進め、宿や事務所に着いたらノートPCにデータを移して、写真とともに整理をする。

 そんな使い方が、見えてきた。

コメント

  1. っすごしぽ より:

    夕刊フジでも取り上げられてましたね。文字起こし作業などでワープロよりもテキストエディタを多用するワタシには非常に魅力的に感じられます。ううむ、使ってみたいなぁ。ATOKのバージョンアップとかはできるのかな。