6月に続き、秋田・青森のJR五能線に乗ってきた。もちろん、仕事だ。
取材の日程を終え、到着したのは深浦駅。乗り継ぎで、1時間の待ち合わせだ。深浦の駅前には、回転寿司店がある。6月に訪れた時に車窓でみかけ、気になっていた。
地方の小さな町にある回転寿司店。ものすごい地雷という気もする。だがここは、日本海に面した港町だ。あるいは、大変な穴場という可能性もある。
で、今回、入ってみた。
店内に人影はない。
ベルトコンベアーには、お勧めメニューの札と、ひからびたネタがいくつか、無人のカウンターをまわっている。中には、寿司ロボットの機械。店内には、微かに生臭いにおいが漂っていた。
地雷だったかな……。でも、生ビールを飲めるなら、それだけでもいいか。
そんなふうに思って、奥のテーブル席に座った。
が。
ここは、大変な穴場であった。
「お勧めメニュー」は、すべて地元で獲れた魚。ヒラメや鯛は、新鮮なので醤油ではなく甘塩とレモンでいただく。新サンマには、ワタの味噌和えが塗ってある。今がまさに旬のトロカンパチも、引き締まった身が旨い。これで、1皿2貫200~390円というのは、めちゃめちゃお買い得だ。
店のマスターはにぎりはできないようで、寿司ロボットが用意したシャリにネタを載せるだけなのだが、ネタの鮮度が抜群で、酢飯のバランスもちょうど良いので、全く気にならない。
締めに頼んだアラ汁も、エビや魚のアラに人参などの野菜も入って、たったの100円。お父さん、これ、儲けないでしょ。
「そうそう、儲けはないねえ(笑)」
ビールだけ飲むつもりが、気がついたら40分で5000円以上飲み食いしていた。
旅は、時々こういう発見があるからやめられない。
コメント
見るからに美味しそうな寿司と味噌汁ですね。
職場近くで食べるすし屋のものとは大違い…。