さよなら、HD-DVD

 HD-DVDが、最後の時を迎えようとしている。

 次世代DVDの企画争いでは、松下、ソニーなどが推すブルーレイと、東芝が推すHD-DVDのふたつの規格が対立していた。

 以前から、大手メーカーが結集したブルーレイが有利といわれていたが、東芝も巧みな商品開発力と政治力で、一時は対等に近いところまで粘っていた。

 しかし、今年に入って1月8日にワーナーブラザーズがHD-DVDへのコンテンツ供給中止を表明。これでHD-DVD陣営が動揺し、一度はHD-DVD陣営への独占供給を決めていたパラマウントのブルーレイ転向が報道されると、趨勢は一気にブルーレイへ傾いた。

 今週に入り、アメリカ流通大手のウォルマートやベストバイがブルーレイへの一本化を決定。大手レンタルチェーンもブルーレイのみ取り扱うことを発表し、これで次世代DVD競争は、一気に決着がつく形となった。

 東芝は週明けにもHD-DVDからの撤退を発表するようだ。

 東芝ファンとしては、複雑な気分である。

 規格の統一は、まあ望ましいことなのだろう。今までの流れを見ていても、最終的にHD-DVDが勝つと思っている人はほとんどいなかった。

 ブルーレイが「新技術の投入による大容量/光ディスクの最終形態」を謳うのに対し、HD-DVDが「既存DVDの技術を流用による低コスト/必要充分な容量」を謳っていたからだ。

 規格争いでは、「新技術」を採用したほうが勝つ。消費者は、製造工程の互換性などどうでもよいのである。コストは、競争によって下げてくれ、ということだ。

 アナログレコードの技術を応用し、低コストで高画質を実現したVHDは、新技術てんこもり(というイメージ)のレーザーディスクの前に敗れ、カセットテープの上位互換を謳ったデジタルカセットテープ(DCC)は、新技術を宣伝したミニディスク(MD)に完敗した。

 メディアの容量も、多い方が勝つ。これも、VHS対ベータの戦いで証明されてきたはずだ。

 それでも、判官贔屓なのか、僕自身はずっとHD-DVDのほうにシンパシーを感じていた。東芝のDVDレコーダーを愛用していて、そのマニアックな機能に惚れ込んでいたということもある。

 東芝にとっては辛い結末となったが、2規格競合のおかげで、ブルーレイの大容量化が進んだという面もある。

 東芝には、ぜひ他社がマネのできないRD-Blu-rayを市場にぶつけていただきたい。

 あ、でも、これからは次世代DVDよりもネットストレージかもね。

コメント

  1. 準特急 より:

    東芝は、決断力がありますからね~
    儲からないと判断したら早いですなwww
    SEDの時もバッサリ手を切りましたから(笑)
    半導体業界的には、そんなに大きい問題ではないんですよね
    メモリが大容量化したら1回しか記録できないDVDは
    淘汰されてしいますから(ノ∀`)
    数年以内にCFカードも100Gとかの時代が来ますよ。

  2. かんりにん より:

    本当にすぱっと決断しましたね。
    いや、本当は規格統一が不調に終わった時点でやめているべきだったのかもしれませんが。
    そういえば、今年に入ってDVDレコ使ってません。
    だいたいはワンセグですませている感じ。
    CFカードは、100GBの前に消えるかもしれませんが、SDHCはかなり大容量になりそうな気がします。
    アドエスに8G使ってますが、すでに足りませんからね……。

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