車での取材

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 仕事で、東京から列車で2時間弱の某地方を取材してきた。 当初2日の予定が、プランニングしたら絶対に無理ということになり、3日間に変更、それでも思うように進まず、結局4日かかってしまった。

 それにしても、日本の冬って、日照時間が短いね。

 16時過ぎには日が沈む。昼間の絵を撮れるのはせいぜい15時くらいまでだ。

 そういうわけで、毎日16時過ぎにはお仕事終了。おかげで、早寝早起きの健全な生活を送ることができた。

 さて、今回の仕事は、前半レンタカーを利用した。

 運転は、楽しい。どこでも好きなところに行けるし、機械を操作・運転するという行為そのものが本能的に楽しいのだ。僕は列車の旅が好きだが、車の運転もかなり好きだ。

 しかし、取材の手段として考えると、車は案外不便である。

 時間を気にせず、どこにでも行ける車は、鉄道やバスよりも取材に最適な交通機関というのが一般的な評価だが、僕にとっては、必ずしもそうではない。

 たとえば、ここで写真を撮ろう!とひらめく場所があっても、すぐに撮影に入れない。車を安全に駐車出来る場所を探し、エンジンを止める。後部座席からカメラを取り出し、車上荒らしに遭わないよう気をつけて、閃いた地点に走る。

 その頃には、ひらめいたときの情熱は、何割か失われているのだ。

 ちょっと、軽く押さえておきたいな、程度のひらめきだと、面倒になってそのまま通り過ぎてしまう。結果、事前に予想しておいた、当たり前の絵しか撮れない。

 また、「発車時刻」に縛られないので、ちょっと気に入ったところがあるとダラダラと時間を浪費してしまい、後で痛い目にも遭う。

 済州島を車で取材したときもそうだったが、実は列車とバスで取材したほうが、時間も読めるし、メリハリが効くのでやりやすいのだ。

 列車は時間が決まっているので小回りが効かない、というのは、実はあまり正しくない。僕がだらしないだけかもしれないけど。

コメント

  1. たま より:

    取材小旅行お疲れ様でした。
    鐵道が小回りがきく・・・のは、
    都市部・近郊区間ですね。
    近畿圏でも、アーバンネットワークの外側、
    兵庫県南西部・北東部や滋賀東部、和歌山南部では、
    とたんに30分に1本です。

  2. かんりにん より:

    たまさんこんにちは。
    鉄道で小回りがきく、というのは、まあちょっとした皮肉のつもりでもありまして……。
    どんなに本数が少なくても、時間がきっちり読めて、1日でできることとできないことがはっきりするというのは、僕にとっては結構便利だったりします。鉄道利用になれているだけでしょうが……。