世界旅行博

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 友人に、「東京ビッグサイトに行ってくる」と言ったら、「会場は幕張メッセっすよ」と言われた。

 僕が訪れたのは、世界旅行博である。年に一回、120を超える国と地域、そして旅行業者が東京ビッグサイトに集結するイベントだ。

 今日は、旅行業界・報道関係者招待日。とりあえず韓国を中心に、仕事やプライベートで訪れることのある中国、タイ、台湾などのブースをチェックしてきた。

 旅行の博覧会とは、いったい何をするイベントかわかりにくいかもしれない。基本は、各国・地域の観光局が、さまざまな観光パンフレットを配り、旅行に関する相談に乗る、というものだ。その上で、一般の来場者向けに、伝統芸能を披露したり、クイズ大会や有名人を招いたトークショーといった、各国工夫を凝らしたイベントを実施する。

 アフリカや中東、南米など、普段なじみの薄い国からも大勢の人がやってきて、その国独自の伝統文化を見ることができる。最近は、家族連れや旅行好きの人にも人気が高いようだ。例えば中国のブースでは、見事な雑伎や鼓弓の演奏を楽しむことができた。

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中国の雑伎

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台湾少数民族の舞踊

 一方、旅行博における韓国ブースは、残念ながらあまり魅力的とは言い難い。悪く言えば、山のような日本語パンフレットを配るだけ。近くて手軽に行ける韓国の旅行情報を得るために、わざわざ東京ビッグサイトまで出かける人は少ない上に、地方ごとの観光協会が発達しているために、全体を統括することが難しいからだ、と思う。

 それでも、地方の資料をこれだけ一度に入手できる機会はないので、僕にとってはとてもありがたいイベントだ。今年も、持ちきれないほどの資料を受け取った。気がつけば、両手に3つの紙袋、背中にポスターの刺さったリュックというスタイルになった。

 この姿を見て、「ああ、あの人は仕事で世界旅行博に行っていたのね。おつかれさま」と思ってくれる人はいないだろう。では、どう思われるのかはご想像にお任せする。

 世界旅行博は、日曜日まで東京ビッグサイトで開催している。海外旅行に興味のある方は、ぜひどうぞ。

コメント

  1. とうちゃん より:

     おはようございます いつも楽しく読ませてもらっています。
     私も昔、わざわざ韓国ブースに韓国語を話したくて行ってみたことがあります。やはりパンフレット、たくさんもらってきましたよ。たとえば、江原道洪川郡だの、日本人が行くわけない(失礼)だろうと思うような場所なのに、郡が分厚い日本語パンフレットを作っていたり。モデルはそのへんのちょっときれいなお姉ちゃんかな?なんて思うのもあったり、でも、地元の食堂の紹介もしっかり掲載されていたりで、面白かったです。
     で、先週は韓国だったのですが、土曜日くらいでしたでしょうか?これのニュース、向こうでも何度もやっていました。もっとも6時に始まって、ずっと見ていると同じニュースを繰り返しているのですけど。

  2. とうちゃん より:

     韓国語ジャーナル18号やっと買ってきました。
     もうすでに、読者からのメール等行っているかもしれませんが、26,27ページ、地名の南楊州、楊州、「楊」の字が「揚」になっていますね。中央地図文化社の漢語版で見ましたが、やはり木へんの「楊」になっています。 この次から気をつけたほうがいいと思います。
     

  3. とうちゃん より:

     すみません、ばらばらで
     86~88、見ました。これからもこんな地方のことを紹介してくれたら嬉しいです。
     韓流も収まり気味だとは言われていますが、とりあえず行ってみたとかの人の中で、リピーターになる人は絶対いますから、精鋭というか、根強い韓国ファンはきっと増加していると思います。今後のご活躍を期待しています。

  4. かんりにん より:

    とうちゃんさん、こんにちは。ありがとうございます。ご指摘の通り、楊州が正しく、揚州は誤植です。もちろん、すでに指摘が入っているようです。僕が担当したページじゃないんですが、今後気をつけますm(_ _)m
    旅行のページは、次号も僕が書きます。テーマはだいたい決まっていますが、残念ながら今回は鉄ネタではありません。悪しからず……。