新旧南原駅

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 南原ネタはまだ続く。
 去年、2004年8月、国鉄南原駅が郊外に移転した。

 南原を通る国鉄全羅線には、高速鉄道が乗り入れる計画は今のところない。
その代わり、各地で大規模な路線の付け替え、高規格化が進められている。今まで、川に沿ってくねくねと走っていた線路を廃し、トンネルと高架線を多用して、時速140kmで走れる新線を作ったのだ。とくに、全州-南原-順天間は、ほとんど新しい鉄道を敷き直したと言っても良いほどの変わりようだ。

 その高規格化の一環として、南原駅も移転した。

 町中にあった立派な駅舎は、すっかり閉鎖され、今や駅の構内に足を踏み入れることはできない…

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 と思いきや、駅舎のすぐ横から、自由に入れるようになっていた。旧駅のホームは、地元の人の通路になっているようだ。いきなり自転車に乗ったおっさんが現れ、驚いた。

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 ホームは、若干雑草が増えているのを除くと現役時代のままで、駅名表も残っている。今にも列車が入ってきそうな雰囲気だが、線路の撤去作業は順調に進んでいるらしく、構内に無数のレールが並んでいた。立派な駅だが、特に文化的価値があるわけでもなく、やがて周囲の再開発が始まることだろう。風格ある駅だけに、ちょっと残念な気もする。

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 新しい駅は、市街からかなり離れた場所にあり、バスで10分くらいかかった。元は全くの山林だったところを切り開いたらしく、道路自体が真新しい。

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 駅の周囲には、一瞬ここは非武装地帯かと思うほど何もなかった。
 バスのほうが便利なせいか、列車が発着しても乗り降りする人は少ない。

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 ここも、2~3年たてば、にぎやかになることだろう。また来なくては。