ちほく高原鉄道廃止へ

 最近、また鉄道に寂しいニュースが相次いでいる。「さくら」「あさかぜ」廃止の次は、国鉄時代の趣を残す数少ないローカル線、ちほく高原鉄道の廃止だ。

銀河線廃止を決定 沿線自治体、バス転換へ協議 来年4月  2005/03/28 00:02  【北見】経営難に陥っている第三セクター鉄道ふるさと銀河線(北見市-十勝管内池田町、百四十キロ)の運行会社である北海道ちほく高原鉄道(北見)は二十七日、北見市内のホテルで取締役会を開き、採決で同線廃止を決めた。廃止時期は来年四月が有力で、廃止後はバス転換される。
北海道新聞

 ちほく高原鉄道は、道東の池田と北見を結ぶ、全長140kmのローカル線だ。前身は国鉄池北線で、旧国鉄が廃止対象とした赤字ローカル線のうち、天北線、名寄本線、羽幌線とならぶ「長大4線」として知られる。石北峠を越える路線ができるまでは、道央と網走を結ぶメインルートだったそうだ。

 だが、沿線にとくに観光地があるわけでもなく、利用者はそのほとんどが地元の高校生。JRとは別会社で、周遊きっぷや青春18きっぷでは乗れないことから、訪れる鉄道ファンもかなり少なかったようだ。

 そういえば、僕もちほく高原鉄道になってからは乗ったことがない。2度ほど全線乗り通しているが、いずれも池北線時代だった。車窓は退屈だったが、終始のどかな、ローカル線らしいローカル線だった。飛行機が安い時期になったら、ぜひ乗りに行ってあげようと思う。

 ところで、池北線の存続を強く推進した政治家として、鈴木宗男氏の名前が出ていた。鈴木氏は、郷土愛に燃える代議士だったのか、それとも票集めのために超赤字ローカル線を無理矢理残した政治屋だったのか。どちらだろう。

 たとえ前者だったとしても、「国会議員」としては失格だけれど。

ちほく高原鉄道