白馬サマーグランプリでの韓国選手

 白馬へ、FIS スキージャンプ・サマーグランプリ2004を見に行ってきた。
 4年ぶりの白馬はけっこう変わっていて面白かったのだが、その話はまた改めて。
 サマーグランプリは、夏のワールドカップといえる格式ある大会だ。今回、韓国からは2人の選手が派遣されていた。
 チェ・フンチョルとキム・ヒョンギ。
 二人とも、ワールドカップで世界の強豪と互角に渡り合える実力にはなく、2戦あった今大会で、予選を通過したのは初日のフンチョル一回だけ。出場55選手中、予選落ちは5人だけというのに情けない。二人とも、2003年青森冬季アジア大会団体戦で、船木率いる日本代表を破って優勝したメンバーなのだが。
 2日目の予選。ブレーキングトラックで、ジャンプを終えた韓国人選手二人に声をかけてみた。
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 「おーい、フンチョル! 次、がんばれ!」
 88m地点に沈み、唇をかみしめて悔しさをこらえていたフンチョルは、僕に気づくとぺこっとお辞儀した後、のけぞって「やっちゃいました~ すみません~」というジェスチャーをしてみせた。あの明るさはいい。
 そして、ヒョンギ。やはり、91mで落ちてしまった。予選通過は、まず無理だ。
 「ヒョンギ! がんばれ!」
 2年ぶりに見るヒョンギは、以前の可愛い坊やっぽさが消え、すっかりアスリートらしい顔つきになっていた。
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↑白馬でのキム・ヒョンギ
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↑2002年10月、大韓選手権でのヒョンギ
技術の進歩がめざましいワールドカップジャンプの世界では、なかなか上位に食い込むのは難しいが、パイオニアとして頑張ってほしい。