京畿道懇親会

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 7月5日夜、水原観光ホテル2階宴会場で、「日本国京畿道招待研修ツアー懇親会」が催された。僕たち、日本のプレスや旅行会社の韓国担当者を迎えたのは、水原市や京畿道観光協会、インバウンド業務を行う地元旅行会社の偉い人たちだ。
 極めて公式な席である。観光協会の会長が挨拶し、日本側の代表、Tさんに記念品が渡される。京畿道の美しい観光地を紹介するビデオを鑑賞し、乾杯。その後、韓国料理のフルコースを食べながら、各テーブルで日本人旅行者の動向や受け入れ側の体制などについて、スルドイ意見が交換される……。
 そんなパーティを予想していると、当然のごとく裏切られる。乾杯までは、順調だった。しかし、乾杯が済むと、いきなり「イッキ大会」が始まるのだ。しかも、ビールと焼酎を混ぜた「爆弾酒」で……。
 韓国生活3年になる僕は、とうぜんこの展開は折り込み済みだ。爆弾酒も、4~5杯程度なら全く問題ない。韓国では、このように一見無茶な飲み方をすることで、仕事の付き合いでも友だちのように仲良くなる。「外国の観光協会」と「日本の媒体」という垣根を取り払い、本音で語り合うための儀式なのだ。だが、僕はこの日朝からほとんど何も食べていないことを忘れていた。なにやら、世界が遠のいていく。
 ……気が付くと、部屋のバスルームでぶっ倒れていた。時計を見ると午前4時。明日の出発は7時半。
 やってしまった。