韓国スキージャンプを訪ねて3

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▲飲んでるのはジュース(笑)。エースのチェ・フンチョル
さて、2000年茂朱サマーシリーズ前日のウェルカムパーティ。会場では、全羅北道、そして茂朱リゾートが冬季オリンピック招致をアピールするビデオが流れている。ここで、韓国チームの選手を紹介しよう。
カン・チルグ
16歳。この年、2000年の3月、日本の蔵王で行われた国際大会でデビューしたばかり。ひょろりとした文系っぽい少年で、とてもラージヒルを飛ぶようには見えない。
キム・ヒュンキ
99~00年シーズン、ワールドカップのひとつ下にあたるコンチネンタルカップで活躍した高校生だ。コンスタントにシングル入賞し、今後が期待されている。優しそうな少年で、韓国チームの中では英語がうまい。長野五輪代表。パーティでは皿一杯にケーキを盛ってご機嫌だ。
チェ・フンチョル
韓国チーム不動のエース。物静かで、あまり冗談を言わない。ストイックに競技に取り組むアスリートの雰囲気を漂わせている。端正な顔立ちで、有名になれば、きっと女性ファンが増えるだろう。長野五輪以前にワールドカップ・ポイントを獲得した唯一の選手で、最高9位入賞の実力派。
キム・ハクス
チーム最年長の20歳。パイオニアの一人だが才能には恵まれず、本大会にも選手としては出場していない。その明るい性格は、韓国チームのムードメーカーである。
チェ・ヨンジク
99年ジャンプ週間・インスブルック大会で入賞し、この年韓国チーム唯一のポイントを獲得した選手。フンチョルとエースの座を争っている。ほとんど余計なことはしゃべらないが、僕に唯一話しかけてきた言葉は、「結婚はされているんですか?」だった。
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▲ノリのよいカン・チルグ(左)とキム・ハクス(右)
気がつくと、全羅北道の誘致アピールのプログラムは終わり、歓談の時間になっていた。ショートトラック以外、国民もほとんど関心を持たない冬季五輪。ユニバーシアード(大学生の世界選手権)を開催したおかげでインフラは揃っているが、2008年に北京でオリンピックが開催されれば同じアジアの韓国の立場は苦しくなる。経済的にもムード的にも、クリアしなくてはならないハードルは多い。
さて、明日はいよいよ本戦だ。